Copilot Cowork開始|Claude比4割安は本当?

伊東雄歩
監修者 伊東 雄歩

株式会社ウォーカー CEO。東北大学卒。MENSA会員、JDLA認定講師、健全AI教育協会理事。生成AI×教育・学習科学を専門とし、2億円超のシステム開発プロジェクトを統括。

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  • Microsoftが企業向けAIエージェント「Copilot Cowork」を2026年6月16日に一般提供開始
  • 競合のClaude Coworkより、プロンプトあたりのコストが平均30〜40%安い
  • 料金は従量課金(1クレジット0.01ドル)と事前購入割引の2種類から選べる
  • 4,000ファイルの比較や、停滞した営業案件の分析などを自動でこなす
  • 使うにはMicrosoft 365 Copilotのライセンスが必要

「複雑な仕事を、まるごとAIに丸投げできたらいいのに」と思ったことはありませんか?Microsoftが、その願いに近づく新機能「Copilot Cowork」を正式にスタートしました。しかも競合より約4割安いといいます。この記事を読むと、何ができて、いくらかかり、ライバルとどう違うのかがわかります。

Copilot Coworkとは?何ができるのか

Copilot Cowork(コパイロット・コワーク)は、Microsoft 365 Copilotに加わった新しいAIエージェント機能です。

AIエージェントとは、人が細かく指示しなくても、自分で手順を考えて作業を進めるAIのことです。

これまでのAIは「質問に答える」「文章の下書きを作る」のが中心でした。Copilot Coworkは、そこから一歩進みます。

複数のアプリやデータをまたぐ長い作業を、最後まで実行します。そして下書きではなく「完成した成果物」を返してくれるのが大きな特徴です。

たとえると、優秀なアシスタントに「この案件を進めておいて」とお願いするような感覚です。Microsoftは2026年6月16日に、この機能を世界で一般提供(だれでも使える正式版の公開)し始めました。

「4割安」は本当?料金のしくみ

今回いちばん注目されているのが料金です。

Microsoftは、競合であるAnthropic社の「Claude Cowork」と比べて、プロンプト1回あたりのコストが平均30〜40%安いと説明しています。プロンプトとは、AIへの指示文1回分のことです。

料金プランは2つから選べます。

  • 従量課金(PayGo):使った分だけ払う方式。1クレジット0.01ドル(約1.5円)で計算します
  • 事前購入プラン(P3):先にまとめてクレジットを買うと割引が効く方式

軽い作業、標準的な作業、重い作業で消費するクレジットは変わります。たくさん使うほどコスト差が効いてくる、という考え方です。

使いすぎが心配な人にも配慮されています。管理者は、テナント(契約組織)・グループ・ユーザーごとに支出の上限を決められます。設定額を超えそうになるとアラートも届きます。

具体的にどんな仕事を任せられる?

言葉だけだとイメージしづらいですよね。Microsoftが公開した実際の活用シーンを3つ紹介します。

数週間かかる4,000ファイルの比較を短期間に

ある現場では、約4,000個のファイルを1つずつ見比べる作業がありました。

人がやれば数週間かかる地道な仕事です。Copilot Coworkに任せたところ、この比較作業が大幅に短い期間で終わったといいます。

停滞した営業案件を1週間→数時間で分析

営業の現場を想像してみてください。動きの止まった商談がいくつもあり、「なぜ進まないのか」を調べるだけで1週間かかっていました。

Copilot Coworkは、止まったパイプライン(商談の流れ)の分析を数時間に縮めました。

スプレッドシート編集と同時に図を自動作成

あるエンジニアチームでは、表計算ソフトを編集すると、その内容に合わせて依存関係のフローチャート(処理の流れ図)を自動で作らせています。

手作業の図づくりから解放されるわけです。

ライバル「Claude Cowork」との違い

実は「Cowork」という名前は、競合のAnthropic社が先に使っていました。両者はよく似ていますが、性格が少し違います。

  • Claude Cowork:Anthropicが2026年4月に正式提供。パソコンのファイルやブラウザを自分で操作するのが得意
  • Copilot Cowork:Microsoftが2026年6月に正式提供。WordやExcelなど普段の業務ツールとの連携が強い

Copilot Coworkには「Work IQ」というしくみがあります。これは社内の実際の業務データを読み取る文脈エンジンです。これにより、現実の仕事の状況に合わせた作業ができます。

おもしろいのは、Copilot CoworkがライバルのAIモデルも使える点です。AnthropicのOpus 4.8やSonnet 4.6に対応し、一部ではOpenAIのGPT-5.5も選べます。1つのモデルに縛られない「マルチモデル設計」になっています。

日本のユーザー・企業にどう関係する?

「海外の話でしょ?」と思うかもしれません。でも、Copilot Coworkは世界同時の一般提供です。Microsoft 365を使う日本企業にも関係します。

日本では多くの会社がすでにExcelやTeamsを使っています。Copilot Coworkは、その同じ環境の中で動くのが強みです。新しいツールを一から導入する必要が少なくて済みます。

人手不足が深刻な日本では、定型的な分析や比較をAIに任せられる意味は大きいです。月末の請求書チェックや、たまった案件の整理など、時間を取られていた作業を肩代わりしてもらえる可能性があります。

ただし、料金は使った量で変わります。導入時は支出上限の設定を忘れないことが、日本の現場でも安心して使うコツになりそうです。

使い始めるには?必要なライセンス

Copilot Coworkは、だれでもすぐ無料で使えるわけではありません。

利用には「Microsoft 365 Copilot ユーザーサブスクリプションライセンス(USL)」が必要です。これは月額制の有料ライセンスです。

このライセンスがあると、Copilot ChatやWord・Excel連携、Work IQ、AIエージェント機能などがまとめて使えます。その上で、Copilot Coworkは使った分だけクレジットを消費します。

なお、先行テスト(Frontierプログラム)に参加していた組織は、2026年7月1日まで無料で使えます。それ以降は通常の課金が始まります。

よくある質問(FAQ)

Q. Copilot Coworkは無料で使えますか?
いいえ。Microsoft 365 Copilotの有料ライセンスに加えて、使った分のクレジット料金がかかります。

Q. 本当に競合より4割も安いのですか?
Microsoftの社内テストでは、Claude Coworkと比べてプロンプトあたり平均30〜40%安いとされています。あくまで自社テストの結果なので、実際の使い方で差は変わります。

Q. どんなAIモデルが動いていますか?
AnthropicのOpus 4.8やSonnet 4.6に対応し、一部ではGPT-5.5も使えます。近く、コストを抑えた「Cowork 1」も登場予定です。

Q. 使いすぎてコストが膨らむのが不安です。
管理者が組織・グループ・個人ごとに支出上限を設定できます。上限に近づくとアラートも出るので、コストを管理しやすくなっています。

Q. Claude Coworkとどちらを選べばいいですか?
Microsoft 365を中心に使う企業はCopilot Cowork、パソコン操作の自動化を重視するならClaude Cowork、という選び方が一つの目安です。

まとめ

Copilot Coworkは、複雑な仕事をまるごと任せられる新しいAIエージェントです。要点を振り返ります。

  • 2026年6月16日に一般提供がスタート
  • 競合Claude Coworkよりプロンプト単価が平均30〜40%安い
  • 料金は従量課金(1クレジット0.01ドル)と事前購入の2種類
  • 4,000ファイル比較や営業分析などを自動で実行
  • 利用にはMicrosoft 365 Copilotの有料ライセンスが必要

まずは自分の会社がMicrosoft 365 Copilotを使っているか、そして支出上限を設定できるかを確認することから始めてみましょう。

参考文献

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