- 東大の松尾・岩澤研究室が「LLM講座2025 基礎編」の講義資料を無料公開しました
- 全8回分のスライドで、LLMの基礎から強化学習まで一気に学べます
- 昨年度は延べ4,000名以上、累計では7万5,000人が受けてきた人気講座です
- 「期間限定」なので、気になる人は早めのダウンロードが安心です
- 2026年度の新しい講座も募集中で、申込締切は6月24日です
「AIの仕組みを基礎から学びたいけど、英語の教材ばかりで挫折した」。そんな経験はありませんか?
今回、日本のトップ研究室がその悩みに答えました。東大の松尾研が、人気のLLM講座の教材を丸ごと無料で公開したのです。この記事では、何が学べて、どう手に入れるのかを、やさしく整理します。
東大松尾研が「LLM講座」の教材を無料公開
2026年6月、東京大学の松尾・岩澤研究室(通称・松尾研)が大きな発表をしました。
「大規模言語モデル(LLM)講座 2025 基礎編」の講義資料を、期間限定で無料公開したのです。
LLMとは、ChatGPTのように人間みたいな文章を書けるAIの中身のことです。その仕組みを学べる教材が、誰でもタダで手に入ります。
公開されたのは、2025年の10〜11月に行われた講義で実際に使われたスライドです。全部で8回分がまとまっています。
運営したのは、AI研究で国内最先端を走る松尾豊教授の研究室です。日本のAI人材育成をリードしてきた存在として知られています。
延べ4,000名・累計7万5,000人が受けてきた人気講座
この講座、実は知る人ぞ知る超人気プログラムです。
昨年度だけで延べ4,000名以上が受講しました。さらに過去の講座も含めると、累計の受講者数は7万5,000人に達しています。
これだけの人が学んできた教材が、今は無料で開放されているわけです。
ふだんは申込や選考が必要な講座の中身を、自宅で好きなときに読めるようになりました。学び直しを考えている人には、またとない機会です。
全8回の教材で学べる中身
では、具体的に何が学べるのでしょうか。8回分のスライドは、LLMの基礎から応用までを順番にカバーしています。
AIの「頭脳」の作りを理解する
まず土台となるのが、LLMの基本構造です。
キーワードは「Transformer(トランスフォーマー)」と「Attention(アテンション)」です。これは、AIが文章の中で「どの言葉が大事か」を見抜くための仕組みを指します。
この2つは今のAIブームを支える心臓部です。ここを理解すると、ニュースで聞くAI技術の話がぐっと身近になります。
AIが賢くなる「学習」の流れ
次に学ぶのが、AIをどう育てるかという話です。
大量の文章を読ませる「事前学習」から、人間の好みに合わせて調整する「事後学習」まで、開発の全体像をたどります。
ここにはRLHF(人間のフィードバックでAIを賢くする手法)も含まれます。ChatGPTが自然な受け答えをできる秘密の一つです。
最新モデルの実例まで網羅
教材は理論だけで終わりません。
中国発の高性能AI「DeepSeek(ディープシーク)」など、最新モデルの実例も取り上げています。
さらに、公開済みのモデルやAPI(外部からAIを呼び出す窓口)を使って性能を引き出す、実践的なコツまで学べます。Promptingから強化学習まで、幅広い内容です。
ダウンロード方法と「期間限定」の注意点
気になる入手方法です。教材は松尾研の公式サイトや公式noteからダウンロードできます。
ライセンスは「CC BY-NC-SA 4.0」です。むずかしく聞こえますが、要するに「非営利の目的なら、出どころを書けば二次利用してOK」というルールです。
たとえば社内の勉強会や大学の授業で使う、といった活用が認められています。
ただし注意点があります。今回の公開は「期間限定」とされ、はっきりした終了日は示されていません。
研究室は「お早めにダウンロードください」と呼びかけています。気になる人は、後回しにせず手元に保存しておくのが安心です。
2026年度の新しい講座も募集中
「教材だけでなく、講義そのものを受けたい」。そう思った人に朗報です。
2026年度の新講座も、すでに募集が始まっています。受講料は無料で、完全オンライン(Zoom)で行われます。
開講期間は2026年7月8日から8月26日までです。毎週水曜の19時〜21時というスケジュールです。
対象は学生が中心ですが、国家・地方公務員や研究者、スタートアップの社員など、一部の社会人も応募できます。
大事なのが締切です。学生向けのID登録は6月22日午前10時、申込締切は6月24日午前10時です。選考結果の発表は7月1日の予定です。受けたい人は急ぎましょう。
他の無料LLM教材と何が違う?
実は、LLMを無料で学べる教材は他にもあります。それぞれの特徴を比べてみましょう。
Hugging Face LLM Courseは、世界中の開発者が使う完全無料の教材です。手を動かしてコードを書きたい人に向いています。ただし内容の中心は英語です。
DeepLearning.AIやCourseraは、AI研究者アンドリュー・ング氏の講座で有名です。動画の視聴は無料ですが、修了証をもらうには月4,000〜5,000円ほどかかります。
GoogleのML集中講座は、約15時間で機械学習を学べる無料教材で、最近はLLMもカバーしています。
こうした海外教材は強力ですが、多くが英語ベースです。その点、松尾研の教材は日本語で、国内研究室が体系立ててまとめているのが大きな違いです。
日本の学習者・企業にとっての意味
今回の公開は、日本のAI学習にとって大きな意味を持ちます。
これまで「質の高いAI教材は英語ばかり」という壁がありました。英語が苦手なだけで学びを諦めた人も多かったはずです。
松尾研の教材は、その壁を取り払います。日本語ネイティブが母語で、最先端の内容を学べるのです。
企業にとってもメリットは大きいです。非営利の二次利用が認められているため、社内のリスキリング(学び直し)研修にそのまま使える可能性があります。
ある中小企業のIT担当者を想像してみてください。これまで外部研修に高い費用を払っていた会社が、信頼できる教材をタダで使えるようになる。これは大きな節約です。
個人にとっても、転職やキャリアアップでAIスキルを示す土台になります。学びのハードルが、ぐっと下がったといえます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 本当に無料で、誰でもダウンロードできますか?
はい、無料です。松尾研の公式サイトや公式noteから入手できます。ただし「期間限定」なので、早めの保存をおすすめします。
Q2. プログラミング初心者でも理解できますか?
「基礎編」とはいえ、LLMの仕組みを扱う本格的な内容です。完全な初心者には難しい部分もありますが、用語を調べながら読めば学びの地図として役立ちます。
Q3. 教材を会社の研修で使ってもいいですか?
ライセンス上、非営利目的で出どころを明記すれば二次利用が認められています。社内勉強会などでの活用が考えられます。利用前に最新の条件を必ず確認してください。
Q4. 2026年度の講座は社会人も受けられますか?
対象は学生が中心ですが、公務員や研究者、スタートアップ社員など一部の社会人も応募できます。申込締切は6月24日午前10時です。
まとめ
今回のニュースのポイントを振り返ります。
- 東大松尾研が「LLM講座2025 基礎編」の全8回分の教材を無料公開した
- Transformerから強化学習(RLHF)まで、LLMの中身を体系的に学べる
- 昨年度は延べ4,000名、累計では7万5,000人が受けた人気講座
- 「期間限定」のため、早めのダウンロードが安心
- 日本語で学べる点が、英語中心の海外教材との大きな違い
- 2026年度の新講座も募集中で、申込締切は6月24日午前10時
まずは公式サイトをのぞいて、気になる教材を手元にダウンロードしてみましょう。AI時代の学びの第一歩になるはずです。

