スマートグラスがClaude対応|ChatGPTと切替自在

伊東雄歩
監修者 伊東 雄歩

株式会社ウォーカー CEO。東北大学卒。MENSA会員、JDLA認定講師、健全AI教育協会理事。生成AI×教育・学習科学を専門とし、2億円超のシステム開発プロジェクトを統括。

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  • メガネ型端末「Lucyd」に、AnthropicのAI「Claude」が新しく搭載されました
  • 話している途中で「ChatGPT」と「Claude」をワンタップで切り替えられます
  • 写真やPDFの読み取り、AIによる画像づくりにも対応しました
  • すでに持っている全モデルに追加料金なしでアップデートされます
  • 「2つのAIを1つのメガネで使い分ける」という新しいトレンドの始まりです

「AIに話しかけられるメガネ」が、いま静かに進化しています。2026年7月10日、アメリカの企業がスマートグラスに新しいAIを追加すると発表しました。しかも、会話の途中でAIを乗り換えられるというのです。この記事を読むと、その中身と、私たちの暮らしにどう関わるかがわかります。

スマートグラス「Lucyd」に何が起きたの?

発表したのは、アメリカのInnovative Eyewear(イノベーティブ・アイウェア)という会社です。ナスダック(アメリカの株式市場)に「LUCY」という名前で上場しています。

この会社が作っているのが、スマートグラス「Lucyd(ルーシッド)」です。

スマートグラスとは、ふつうのメガネにマイクとスピーカーを内蔵した端末のことです。耳をふさがないスピーカーがついていて、AIと声で話せます。

2026年7月10日、この会社が大きな発表をしました。すべてのLucyd製品に、AnthropicのAI「Claude(クロード)」を追加するという内容です。

これまでLucydは「ChatGPT」だけに対応していました。そこに、もう1つの人気AIが加わったのです。

アップデートは発表の翌週、つまり7月中旬から順番に届けられます。ハリソン・グロスCEOは「最も柔軟で強力なAIグラスを目指す一歩だ」と話しています。

ChatGPTとClaudeを会話中に切り替えられる仕組み

今回の目玉は、2つのAIを1つの画面で使い分けられることです。

ChatGPTはOpenAIが作ったAI、ClaudeはAnthropicが作ったAIです。どちらも人間のように文章を書けますが、得意なことが少しずつ違います。

これまでは、AIを変えたいときにアプリを立ち上げ直す必要がありました。会話の内容もリセットされてしまいます。

新しいLucydアプリでは、その手間がなくなります。話している途中でも、これまでの会話を引き継いだままAIを切り替えられるのです。

たとえば、ChatGPTに旅行プランを相談したあと、そのままの流れでClaudeに「この文章をもっと丁寧にして」と頼めます。話が途切れません。

まず使うときは、Lucydアプリを開いて好きなClaudeのモデルを選びます。あとはメガネに向かって話しかけるだけです。

ちなみに、電話をロックしたまま声だけで使える「ハンズフリー機能」は、2026年の9月ごろ(第3四半期の後半)に追加される予定です。

新機能でできること5つ

今回のアップデートで増えた機能は、AIの切り替えだけではありません。日常で役立つ機能がまとめて追加されました。

  • 写真やPDFの読み取り:手元の書類や画像をAIに見せて、内容を説明してもらえます
  • AIで画像づくり:思いついたイメージを言葉で伝えると、AIが絵を作り、そのまま保存できます
  • シークレットモード:会話のあとにサーバーからデータが自動で消えます(プライバシー保護)
  • 会話の履歴管理:過去のやり取りが日付ごとに整理されます
  • 見やすい表示:プログラムのコードや数式、出典(情報のもと)も読みやすく表示されます

とくに便利なのが、写真やPDFの読み取りです。外出先で英語のメニューや説明書を見せれば、その場で内容を教えてもらえます。

ある観光客が海外のレストランで、読めないメニューに困る場面を想像してみてください。メガネのカメラ役をスマホで補いながら、AIに「これは何の料理?」と聞けば答えが返ってきます。

他のAIグラスと何が違う?

スマートグラスの市場は、いま急に盛り上がっています。有名な製品と比べてみましょう。

いちばんの人気は、Meta(旧Facebook)とレイバンが組んだ「Ray-Ban Meta(レイバン・メタ)」です。カメラつきで、写真や動画も撮れます。ただし、使えるAIは「Meta AI」だけです。価格は約379ドル(およそ5万9千円)です。

ほかにも、Amazonの「Echo Frames」はアシスタントの「Alexa(アレクサ)」専用、「Solos」というグラスはChatGPT専用です。

つまり、多くのスマートグラスは1つのAIやサービスに固定されているのが特徴です。

そこでLucydは、真逆の方向を選びました。ChatGPTとClaudeという2つの人気AIを、好きなときに使い分けられるのです。会社はこの仕組みで特許も申請中だと発表しています。

「1つのメーカーに縛られたくない」と感じる人には、大きな魅力になりそうです。

気になる価格は?どこで買える?

Lucydは、複数のブランドと組んで幅広い価格の製品を出しています。

  • Nautica(ノーティカ)モデル:約69ドル(およそ1万1千円)
  • Lucyd(自社ブランド):約149ドル(およそ2万3千円)
  • Reebok(リーボック)モデル:約199ドル(およそ3万1千円)
  • Eddie Bauer(エディー・バウアー)モデル:79〜249ドル(およそ1万2千〜3万9千円)

カメラつきの高級モデルと比べると、手が届きやすい価格帯が多いです。

そして今回の大事なポイントは、Claude追加が全モデルに追加料金なしで届くことです。すでに持っている人も、アプリを更新するだけで新機能を使えます。

販売は、Lucydの公式サイトやAmazon、Walmartなどが中心です。

日本のユーザーへの影響

「日本でも買えるの?」と気になりますよね。

Lucydは、いまのところ日本向けに正式展開しているわけではありません。買うなら、Amazonなどを通じた海外からの取り寄せが中心になります。

また、アプリの表示や音声が日本語にどこまで対応するかは、今後の確認が必要です。

とはいえ、今回の動きは日本の私たちにも無関係ではありません。ポイントは「複数のAIを使い分ける」という考え方が広がり始めたことです。

日本でも、Rokid(ロキッド)のような翻訳グラスが発売されています。今後、こうした国産・アジア系の製品にも「AIの選択肢」が求められるかもしれません。

1つのAIに頼りきらず、目的に合わせて選ぶ。この流れは、スマホのアプリ選びと同じように当たり前になっていくでしょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. スマートグラスは目の前に映像が表示されるの?

Lucydの多くのモデルには画面がありません。耳元のスピーカーで音声のやり取りをするタイプです。映像を出すAR(現実に映像を重ねる技術)グラスとは違います。

Q2. ChatGPTとClaude、どちらが優れているの?

優劣というより、得意分野が違います。文章の要約、翻訳、アイデア出しなど、用途で使い分けるのがおすすめです。Lucydなら両方を試せます。

Q3. 追加料金はかかりますか?

今回のClaude追加そのものは、全ユーザーに追加料金なしで提供されます。ただしAIの利用には各サービスの契約が別途必要になる場合があります。

Q4. プライバシーは大丈夫?

「シークレットモード」を使うと、会話が終わったあとサーバーからデータが自動で消えます。カメラがないモデルなら、周囲を勝手に撮る心配もありません。

Q5. 日本語で使えますか?

ChatGPTもClaudeも日本語に対応しています。ただしLucydアプリ自体の日本語対応の程度は、購入前に確認するのが安心です。

まとめ

今回のニュースの要点を振り返ります。

  • スマートグラス「Lucyd」に、AI「Claude」が2026年7月に追加された
  • 会話の途中でChatGPTとClaudeを切り替えられるのが最大の特徴
  • 写真・PDF読み取り、画像づくり、シークレットモードなども追加
  • 全モデルに追加料金なしでアップデートされる
  • 「複数AIを使い分ける」トレンドの象徴的な一歩

気になった方は、まず手持ちのスマホでChatGPTとClaudeの違いを試し、自分に合うAIの使い方を見つけてみてはいかがでしょうか。

参考文献

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