この記事でわかること
- DeepSeekがどんなAIツールなのか
- DeepSeekでできる主な機能
- DeepSeekの使い方(初心者向け)
- DeepSeekのメリットとデメリット
- DeepSeekがおすすめな人
DeepSeek(ディープシーク)とは?
DeepSeek(ディープシーク)は、中国のAI企業が2023年に開発した無料で使えるAIチャットツールです。ChatGPTのように質問に答えたり、文章を書いたりできますが、特に数学やプログラミングの問題を解く能力が非常に高いことで注目されています。
DeepSeekの最大の特徴は、世界トップクラスの性能を持ちながら、完全無料で使えることです。多くのAIツールは月額料金がかかりますが、DeepSeekのWebチャット版は登録すればすぐに無料で利用できます。開発コストもわずか8〜9億円と、他のAI(数百億円以上)と比べて驚くほど低コストで作られました。
DeepSeekには複数のモデル(AIの種類)がありますが、2026年4月時点では「DeepSeek-V3」と「DeepSeek-R1」が主力です。V3は幅広い用途に使える標準モデルで、R1は推論(考えて答えを出すこと)に特化したモデルです。日本語にも対応しており、自然な日本語で会話できます。
DeepSeekでできること
DeepSeekには、勉強や仕事を助けてくれる便利な機能がたくさんあります。2026年時点で特に優れている主な機能を5つ紹介します。
1. 高度な数学問題の解答
DeepSeekは数学が非常に得意です。国際数学オリンピック(IMO:世界中の高校生が参加する数学の大会)レベルの難問に対して、96.7%という驚異的な正答率を記録しています。中学・高校の数学の宿題はもちろん、大学レベルの微積分や線形代数の問題も解けます。数式を入力すれば、途中の計算過程も丁寧に説明してくれるので、答えだけでなく解き方も学べます。
2. プログラミングコードの生成とデバッグ
「〇〇をするプログラムを書いて」と指示すると、Python(パイソン:プログラミング言語の一種)やJavaScript(ジャバスクリプト:Webサイトを動かす言語)などのコードを自動で書いてくれます。プログラミング初心者でも、自分が作りたい機能を日本語で説明するだけでコードが完成します。また、エラー(バグ:プログラムの間違い)が出たコードを貼り付ければ、どこが間違っているか教えてくれて、修正したコードも提案してくれます。
3. 論理的な推論と問題解決
DeepSeek-R1モデルは、推論(複雑な問題を段階的に考えて答えを出すこと)に特化しています。例えば「AさんとBさんの年齢の合計は50歳で、Aさんは10年後にBさんの現在の年齢になります。2人の年齢は?」のような論理パズルを、ステップごとに考えながら正確に解きます。ビジネスの戦略を考えたり、複雑な問題の原因を分析したりするのにも役立ちます。
4. 長文の要約と文章作成
長い文章や資料を貼り付けて「要約して」と頼めば、重要なポイントだけを短くまとめてくれます。論文やニュース記事、会議の議事録などを素早く理解できます。逆に、短いメモから長い文章を作ることもできます。例えば「環境問題についてのレポートを800文字で書いて」と指示すれば、構成の整った文章を生成してくれます。
5. マルチモーダル対応(画像の読み取り)
2026年版のDeepSeekは、テキスト(文字)だけでなく、画像も理解できるマルチモーダル(複数の形式に対応すること)機能を持っています。例えば、数学の問題が書かれた写真をアップロードすれば、その問題を読み取って解いてくれます。グラフや図表の説明、手書きメモの解読、写真に写っているものの説明なども可能です。
DeepSeekの使い方
DeepSeekは、初心者でも3ステップで簡単に使い始められます。ここでは、無料で使えるWebチャット版の基本的な使い方を説明します。
ステップ1:公式サイトにアクセスして登録
まず、DeepSeekの公式サイト(chat.deepseek.com)にアクセスします。初回は無料アカウント登録が必要です。メールアドレスまたは電話番号を入力して、確認コードを受け取ります。確認コードを入力すれば、登録完了です。GoogleアカウントやMicrosoftアカウントでのログインにも対応しています。
ステップ2:モデルを選択する
ログインすると、チャット画面が表示されます。画面上部で使用するモデルを選べます。初めて使う場合は「DeepSeek-V3」を選ぶのがおすすめです。これは幅広い質問に対応できる標準モデルです。数学やプログラミングの複雑な問題を解きたい場合は「DeepSeek-R1」を選びましょう。無料版では両方のモデルを試せます。
ステップ3:質問を入力して回答を得る
画面下の入力欄に質問や指示を日本語で入力します。例えば「Pythonで素数を判定するプログラムを書いて」「この数学の問題を解いて:x²-5x+6=0」「環境問題について300文字で説明して」など、普段の会話と同じように質問してOKです。Enterキーを押すと、AIが数秒で回答してくれます。画像をアップロードしたい場合は、入力欄の横にあるクリップマークをクリックして画像ファイルを選択します。
DeepSeekのメリットとデメリット
DeepSeekには、便利な点もあれば、注意すべき点もあります。実際に使う前に、メリットとデメリットを知っておきましょう。
メリット
- 完全無料で使える:Webチャット版は登録すればずっと無料です。ChatGPT Plusのような月額課金は不要です。
- 数学とプログラミングに強い:国際数学オリンピックレベルの問題を解ける能力があり、コード生成の精度も高いです。
- 推論能力が高い:R1モデルは複雑な問題を段階的に考えて解く能力に優れています。
- 低コストのAPI:開発者向けのAPI(プログラムから使える機能)も、ChatGPTの約18分の1という低価格です。
- オープンソース:モデルの重み(AIの中身)が公開されており、自社サーバーで動かすこともできます。
- 日本語対応:日本語で質問すれば、日本語で回答してくれます。2025年には日本語特化モデルもリリースされました。
- マルチモーダル:文字だけでなく、画像も理解できます。
デメリット
- 検閲の可能性:中国政府の規制により、政治や歴史などの特定のトピックで情報が制限されることがあります。
- プライバシーの懸念:中国発のツールなので、データの取り扱いに不安を感じる人もいます。機密情報の入力は避けるべきです。
- 日本語の自然さ:技術的な質問には正確に答えますが、日常会話や文学的な文章作成では、ChatGPTほど自然ではない場合があります。
- 情報の鮮度:学習データは2024年までのため、2025年以降の最新ニュースや出来事には答えられません。
- クリエイティブな用途は苦手:詩や小説を書くのは、ChatGPTやClaudeの方が得意です。
- 公式情報の不透明さ:開発の詳細や安全対策について、公式からの情報が限られています。
DeepSeekはこんな人におすすめ
DeepSeekは、特に論理的な問題を解いたり、コードを書いたりしたい人にぴったりです。具体的には、こんな人におすすめです。
- 数学を勉強している学生:高校や大学の数学の宿題、試験勉強に最適です。解き方も丁寧に教えてくれます。
- プログラミング初心者:コードの書き方を学びたい人や、エラーの原因を知りたい人に便利です。
- 無料でAIを使いたい人:月額料金を払いたくないけど、高性能なAIを使いたい人に最適です。
- 開発者・エンジニア:API料金が安いので、AIを組み込んだアプリを低コストで開発できます。
- 論理パズルや推論が好きな人:複雑な問題を段階的に解くのが得意なので、頭の体操に使えます。
- オープンソース重視の人:モデルが公開されているので、自分でカスタマイズして使いたい人に向いています。
- ChatGPTと比較したい人:他のAIとどう違うか試してみたい人におすすめです。
逆に、創作的な文章(小説や詩)を書きたい人、最新ニュースを調べたい人、機密情報を扱う必要がある企業には、DeepSeekは向いていません。そういう用途には、ChatGPT、Claude、Perplexityの方が適しています。DeepSeekは「論理的に考えて答えを出す」ことに特化したツールだからです。
まとめ
DeepSeekは、中国発の無料AIツールで、特に数学とプログラミングに強いのが特徴です。2026年4月時点での最新情報も含め、この記事の要点をまとめます。
- DeepSeekは2023年に設立された中国のAI企業が開発した無料AIチャットツール
- 世界トップクラスの性能を持ちながら、完全無料で使えるのが最大の魅力
- 開発コストは約8〜9億円と、他のAI(数百億円以上)より圧倒的に低コスト
- 主要モデル:V3(標準)とR1(推論特化)の2種類、日本語にも対応
- 主な機能:高度な数学問題の解答、プログラミングコード生成、論理的推論、長文要約、画像読み取り
- 国際数学オリンピックレベルの問題で96.7%の正答率を記録
- Webチャット版は完全無料、API版はChatGPTの約18分の1の料金
- オープンソースなので、モデルの重みが公開されている
- メリット:無料、数学とコーディングに強い、推論能力が高い、低コストAPI
- デメリット:検閲の可能性、プライバシー懸念、日本語の自然さ、情報の鮮度
- 数学を勉強する学生、プログラミング初心者、無料でAIを使いたい人におすすめ
- 創作的な文章や最新ニュースの検索、機密情報の取り扱いには向かない
DeepSeekは、特に学生やプログラマー、論理的な問題解決が必要な人にとって、非常に強力なツールです。無料で使えるので、まずは公式サイト(chat.deepseek.com)にアクセスして、実際に数学の問題やコードの生成を試してみてはいかがでしょうか。AIの性能の高さに、きっと驚くはずです。ただし、機密情報は入力しないよう注意してください。

