- Appleが「iOS 27」のパブリックベータを公開し、新しいSiri AIを誰でも試せるようになりました
- メールや写真、メッセージなど、iPhoneの中の情報を横断して答えてくれます
- 画面に映っている内容を理解し、アプリの操作まで代わりにこなします
- 会話を残せる「Siri専用アプリ」がiPhoneに初めて登場しました
- 日本語にも対応。ただし利用にはiPhone 15 Pro以降が必要です
「Siri、もっと賢くならないの?」と思ったことはありませんか。2026年7月13日、Appleがついに答えを出しました。生まれ変わった新しいSiriが、一般の人でも使えるようになったのです。今回はその中身と、私たちの毎日がどう変わるのかを、やさしく整理します。
新しいSiriが「誰でも」使えるようになった
2026年7月13日、Appleは「iOS 27」のパブリックベータ(一般向けお試し版)を公開しました。
これまで新しいSiriは、アプリを作る開発者だけが試せる状態でした。今回、その扉が一般ユーザーにも開かれたのです。
正式版の配信は2026年秋(9月ごろ)の予定です。それより一足先に、新しいSiriの実力を確かめられるようになりました。
今回の刷新は、Siriが2011年に登場して以来最大のアップデートと言われています。対象はiPhoneだけではありません。iPad、Mac、Apple Watch、Vision Proなど、Apple製品のほぼ全体に広がります。
新しいSiriができる3つのこと
新Siriの進化は、大きく3つの力に分けられます。順番に見ていきましょう。
1. iPhoneの中の情報を横断して答える
いちばんの目玉が、この「個人情報の横断参照」です。
新しいSiriは、あなたのメール、メッセージ、写真、メモ、カレンダーの中身を見て答えを作ります。
たとえば「お母さんが前にメッセージで送ってくれた住所を教えて」と聞くだけで、Siriがメッセージ履歴をさがして答えてくれます。
アプリを何個も開いて、自分でスクロールして探す。そんな手間がぐっと減るわけです。
2. 画面に映っているものを理解する
2つ目は「画面認識(オンスクリーン・アウェアネス)」です。
いま画面に表示されている内容を、Siriがそのまま理解できるようになりました。
あるユーザーは、旅行の写真を見ながら「この写真はどこで撮ったの?」と質問しました。すると、続けて「メッセージに届いていた住所までの道順を出して」と頼むだけで、Siriがアップルマップに経路を表示したそうです。
これらすべてを一度の会話の流れでこなせるのが、これまでとの大きな違いです。
3. アプリの操作を代わりにやる
3つ目は「アプリ操作の代行」です。
新Siriは、質問に答えるだけではありません。アプリの中で実際に手を動かしてくれます。
写真をさがす、長いメッセージを要約する、カレンダーに予定を追加する、食べ物の栄養を調べる。こうした作業を、話しかけるだけで進められます。
しかも、1回のお願いに複数の用事をまとめて入れてもOKです。人と話すように、自然なやりとりができます。
初めて登場した「Siri専用アプリ」
今回、iPhoneのホーム画面に新しいアイコンが増えます。Siri専用アプリです。
これはApple純正のSiriアプリが単体で用意される、初めてのケースになります。
見た目はチャット形式です。過去のやりとりが一覧で残り、そこから会話を再開したり、新しく始めたりできます。
さらにこのアプリはiCloudで同期します。iPhoneで始めた会話を、MacやiPadから続けられるのです。
写真やファイルを送って中身を調べてもらうこともできます。使い勝手は、ChatGPTやGeminiのアプリにかなり近づいた印象です。
起動方法もいろいろあります。「Hey Siri」と声をかける、サイドボタンを押す、ダイナミックアイランドからスワイプする、そして専用アプリを開く。好きな方法を選べます。
中身の仕組みはどうなっている?
新しいSiriは、Appleの「Apple Intelligence(アップル・インテリジェンス/AppleのAI機能)」の上で動いています。
処理はできるだけiPhone本体の中(オンデバイス)で行います。重い処理が必要なときだけ、「Private Cloud Compute(プライベート・クラウド・コンピュート/プライバシーを守るAppleの専用サーバー)」を使う仕組みです。
興味深いのは、そのAIの土台です。今回のモデルはGoogleのGeminiから「蒸留(じょうりゅう)」して作られたと報じられています。蒸留とは、大きなAIの知識を小さなAIに教え込む手法のことです。
ただし、できあがったモデルはApple独自のもので、Appleのチップに合わせて最適化されています。あなたの個人データがAppleに保存されたり、見られたりすることはない、とAppleは説明しています。
ChatGPTやGeminiとどう違う?
「それって、ChatGPTと同じでは?」と思うかもしれません。たしかに機能は似てきました。でも、決定的な違いがあります。
それは「iPhoneの奥深くに組み込まれている」点です。
ChatGPTやGeminiのアプリは、基本的にアプリを開いて使う「外部のツール」です。あなたのメールや写真を自由に横断参照することは、簡単にはできません。
一方の新Siriは、OS(iPhoneの土台となる基本ソフト)の一部です。だからこそ、端末内の情報やアプリ操作に深く入り込めます。
さらにSpotlight検索(iPhoneの全体検索)とも一体化しています。専用アプリをわざわざ開かなくても、いつもの操作の中から呼び出せるのが強みです。
つまり、賢さの部分はChatGPTやGeminiに近づき、「iPhoneと一心同体」という部分でAppleならではのSiriらしさを出した、と言えます。
日本ではどうなる?対応機種は?
気になるのは日本での使い勝手ですよね。結論から言うと、日本語にも対応しています。
Apple Intelligenceは、英語や中国語、韓国語などと並んで日本語をサポート対象にしています。日本のユーザーも新Siriの恩恵を受けられます。
ただし、注意点が2つあります。
1つ目は対応機種です。新Siriを使うにはApple Intelligenceが必要で、iPhone 15 Pro以降が条件になります。古いiPhoneでは動きません。
2つ目はEU(ヨーロッパ)での制限です。EUではiOS・iPadOS・watchOS向けの提供が見送られました。規制が理由とみられます。日本はこの制限の対象外です。
なお、これはあくまでベータ版です。開発者向けの段階では、ニュースを聞いたつもりが連絡先の「Iran」を検索してしまう、といった小さな誤作動も報告されています。正式版までに改善が進むとみられます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 新しいSiriはいつから正式に使えますか?
A. パブリックベータは2026年7月13日から公開中です。正式版は2026年秋(9月ごろ)に配信される予定です。
Q2. 自分のiPhoneでも使えますか?
A. iPhone 15 Pro以降が必要です。Apple Intelligenceに対応した機種でのみ動きます。それより前の機種では利用できません。
Q3. 個人情報をAIに見られるのが不安です。大丈夫ですか?
A. Appleは、処理をできるだけiPhone本体で行い、個人データを保存も参照もしないと説明しています。重い処理も専用の安全なサーバーで行う仕組みです。
Q4. ベータ版はすぐ入れたほうがいいですか?
A. ベータ版はお試し版のため、不具合が残ることがあります。大切なデータは事前にバックアップし、メインの端末以外で試すのがおすすめです。
まとめ
今回のポイントを振り返ります。
- Appleが2026年7月13日、iOS 27パブリックベータで新Siriを一般開放しました
- 個人情報の横断参照・画面認識・アプリ操作の3つが大きな進化点です
- 会話を残せる「Siri専用アプリ」がiPhoneに初めて登場しました
- 中身はGeminiから蒸留したApple独自モデルで、プライバシー重視の設計です
- 日本語対応。ただし利用にはiPhone 15 Pro以降が必要です
対応機種を持っている方は、バックアップを取ったうえで新しいSiriを試してみてはいかがでしょうか。
参考文献
- Apple opens its new Siri AI to everyone with the iOS 27 public beta(TechCrunch)
- iOS 27 public beta is here with Siri AI, iPhone speed upgrades, and more(9to5Mac)
- iOS 27 adds an all-new app to your iPhone’s Home Screen(9to5Mac)
- Apple introduces Siri AI, a profoundly more capable and personal assistant(Apple Newsroom)
- iOS 27 preview: Long-awaited Siri AI is practical but plain(Engadget)

