週3億人が相談|ChatGPTがApple Healthと連携

伊東雄歩
監修者 伊東 雄歩

株式会社ウォーカー CEO。東北大学卒。MENSA会員、JDLA認定講師、健全AI教育協会理事。生成AI×教育・学習科学を専門とし、2億円超のシステム開発プロジェクトを統括。

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  • ChatGPTがApple Healthや医療記録とつながり、あなた専用の健康アドバイスができるようになりました
  • 睡眠・運動・検査結果を読み取り、変化をわかりやすく説明してくれます
  • まずは米国の18歳以上が対象。無料プランでも使えます
  • 健康データはAIの学習や広告に使われず、連携を切ると30日以内に消えます
  • 実は6か月前に一度つまずき、作り直しての再登場です

「この検査結果、どういう意味だろう?」と不安になったことはありませんか。そんなとき、あなたの睡眠や運動のデータまで知ったうえで答えてくれるAIがいたら、心強いですよね。ChatGPTがついに、あなたの健康データとつながりました。この記事では、何ができるのか、日本で使えるのか、そして気になる安全性まで、やさしく整理します。

ChatGPTが「健康の相棒」になった

OpenAI(オープンエーアイ、ChatGPTを作った会社)は2026年7月23日、新機能「Health in ChatGPT」を発表しました。

これは、ChatGPTがあなたの健康データを見ながら会話できる機能です。

Apple Health(アップルの健康アプリ)や、病院の医療記録とつなげられます

つなげると、ChatGPTは睡眠時間や運動量、検査結果などを参照できます。

そのうえで、あなたの体の状態に合わせた答えを返してくれます。

たとえば健康診断の数値を見せると、前回からどう変わったかをやさしく説明してくれます。難しい専門用語も、かみくだいて教えてくれるのです。

具体的に何ができるの?

できることは、思ったより実用的です。おもな使い方を見てみましょう。

検査結果の変化を教えてくれる

血液検査などの数値を、前回の結果とくらべてくれます。

「コレステロールが少し下がりましたね」といった具合に、変化をひとことで示してくれます。

数字の羅列を見て途方に暮れる、ということが減りそうです。

生活習慣とのつながりを見せてくれる

睡眠・運動・日々の習慣が、体にどう影響しているかを探れます。

「よく眠れた週は、心拍数が落ち着いていますね」のように、データ同士の関係に気づかせてくれます。

日常の相談にも寄り添う

健康データは、ふだんの何気ない相談にも生きます。

たとえば外食するお店を選ぶとき、あなたの食事制限を考えて提案してくれます。

週末に家族と出かける計画では、最近のケガをふまえて、体に負担の少ない過ごし方をすすめてくれます。

使いたいときは「@Health」とつけて呼び出すこともできます。もちろん、ふつうのチャット画面のままでも使えます。

なぜ今、この機能なのか

背景には、多くの人がすでにAIに健康の悩みを打ち明けている現実があります。

OpenAIによると、毎週3億人以上がChatGPTに健康の相談をしているそうです。

検査結果の意味を聞いたり、診察の前に質問を準備したり、生活改善のヒントを求めたり。使われ方はさまざまです。

しかも先行版では、健康の会話の70%以上がふつうのチャット画面で行われていました。

つまり、人々は特別な画面を開かず、日常の延長でAIに体のことを聞いているのです。

ならば、その相談をもっと的確にしよう。そう考えたのが今回の機能というわけです。

実は「作り直し」での再登場

この機能、実は今回が初めてではありません。

OpenAIは2026年1月に一度、試験版を出していました。

ところが、その反応は今ひとつだったと報じられています。

そこで数か月かけて作り直し、今回あらためて全米のユーザーに広げたのです。

うまくいかなければ一度引っ込め、直してから出し直す。AIの目立つ会社にしては、めずらしく慎重な進め方といえます。健康という繊細な分野だからこその判断でしょう。

気になる安全性とプライバシー

健康データは、とてもデリケートな情報です。ここは多くの人が気にする点でしょう。

OpenAIは、いくつかの約束をしています。

連携した健康データや、それを使った会話は、AIの学習には使われません

広告のターゲティング(好みに合わせた広告表示)にも使われません。

さらに、連携を解除すると、データは30日以内に削除されます。

使うときには毎回、許可を求める設定もあります。「1回だけ許可」「いつも許可」「使わない」から選べます。

とはいえ、自分の医療記録をAIに渡すこと自体に慎重な声もあります。便利さと安心のバランスは、最後は使う人自身の判断になります。

競合と比べてどうなの?

AIで健康を支える動きは、OpenAIだけではありません。ライバルも続々と参入しています。

グーグルは2026年5月、Fitbitアプリを「Google Health」に生まれ変わらせました

こちらはGemini(ジェミニ、グーグルのAI)を使ったコーチ機能が売りです。睡眠や回復の予測までしてくれます。

ただしGoogle Healthの本格機能は有料です。月9.99ドル(約1,500円)、年99.99ドル(約1万5,000円)かかります。

いっぽうChatGPTの健康機能は、無料プランでも使えるのが強みです。

アップル自身も、AI健康コーチ「Project Mulberry」を準備中とされます。ただ、こちらは登場が遅れていると報じられています。

サムスンも新しいGalaxy Watchで、AIによる健康管理を推し進めています。

各社が競い合うことで、私たちの選択肢が増えていくのは歓迎すべきことです。

日本ではいつ使える?

ここが日本の読者にとって、いちばん気になるところですよね。

結論から言うと、今回の提供はまず米国が対象です

対象は米国の18歳以上。無料・Go・Plus・Proのすべてのプランで使えます。

ヨーロッパやイギリス、スイスでは今のところ使えません。

医療記録との連携は、米国の対応機関に限られます。日本の病院のデータは、すぐにはつながらないと考えられます。

ただ、Apple HealthはiPhoneがあれば世界中で動くしくみです。日本でも、Apple Healthの一部データ連携なら将来使える可能性があります。

日本での本格対応がいつになるかは、まだ発表されていません。続報を待ちましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 料金はかかりますか?

A. 健康機能そのものは、無料プランでも使えます。ChatGPTの有料プランに入る必要はありません。まずは気軽に試せる形です。

Q. 健康データが勝手に使われませんか?

A. 連携したデータはAIの学習や広告に使われません。連携を切れば30日以内に消えます。使うたびに許可を求める設定も選べます。

Q. 日本のiPhoneでも今すぐ使えますか?

A. 今回の提供は米国が中心です。日本での正式対応は、まだ発表されていません。焦らず続報を待つのが安全です。

Q. AIの健康アドバイスは信じていいですか?

A. 便利な相談相手ですが、医師の診断の代わりにはなりません。気になる症状があれば、必ず病院で相談してください。AIはあくまで理解を助ける道具です。

まとめ

今回のポイントを振り返ります。

  • ChatGPTがApple Healthや医療記録とつながり、専用の健康アドバイスができるようになった
  • 検査結果の変化や、生活習慣と体の関係をわかりやすく説明してくれる
  • まずは米国の18歳以上が対象で、無料プランでも使える
  • 健康データは学習・広告に使われず、連携解除で30日以内に削除される
  • グーグルやアップルもAI健康分野で競争を強めている

AIが体のことまで相談できる時代が、すぐそこまで来ています。日本での対応が発表されたら、まずはApple Healthとの連携から試してみてはいかがでしょうか。

参考文献