NotebookLM改称|Gemini Notebookとは?

NotebookLMがGemini Notebookに改称されクラウドでコード実行できるイメージ

伊東雄歩
監修者 伊東 雄歩

株式会社ウォーカー CEO。東北大学卒。MENSA会員、JDLA認定講師、健全AI教育協会理事。生成AI×教育・学習科学を専門とし、2億円超のシステム開発プロジェクトを統括。

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  • Googleが2026年7月16日、「NotebookLM」を「Gemini Notebook」に改称すると発表
  • 名前が変わるだけでなく、ノートごとに「安全なクラウドコンピュータ」が付き、AIがコードを書いて実行できる
  • コード実行は現在Google AI Ultra向け。AI Proには数週間かけて順次開放される
  • 利用者は3000万人超、導入組織は60万以上。日本からも日本語で使える
  • ChatGPTやClaudeの「プロジェクト」機能との違いは、答えの根拠を自分の資料に限定する点

お気に入りのAIツールが、ある日いきなり違う名前になっていたら戸惑いませんか。3000万人が使うあの「NotebookLM」が、ついに名前を変えます。しかも変わるのは名前だけではありません。この記事では、何がどう変わり、あなたの使い方にどう影響するのかを整理します。

Google、NotebookLMを「Gemini Notebook」に改称

Googleは2026年7月16日、公式ブログで「NotebookLM」を「Gemini Notebook」に改称すると発表しました。

NotebookLMは、自分がアップロードした資料だけを読み込ませて質問できるAIツールです。PDFや議事録を放り込むと、その中身だけを根拠に答えてくれます。

ここで大事なのは、製品そのものがGeminiに吸収されて消えるわけではないという点です。Googleは公式ブログで、Gemini Notebookは引き続き「単独の製品(standalone product)」であり、リサーチのための主力ツールであり続けると説明しています。

つまり、今まで通り単体のサービスとして使えます。ロゴだけは、Geminiでおなじみの青と紫のグラデーションに変わります。

3000万人が使うツールに育っていた

Googleによると、Gemini Notebookは3000万人以上の個人と、60万を超える組織が利用しています。

もともとは2023年のGoogle I/Oで「Project Tailwind」という実験的な名前で登場したツールでした。そこから約3年で、音声解説(ポッドキャスト風の読み上げ)や動画要約、対応ファイル形式の拡大、法人向けプランなどが積み重なっています。

実験プロジェクトが、いつのまにか数千万人規模の看板商品になった。今回の改称は、その成長にブランドを合わせにいった動きだと言えます。

名前より大きい変化は「ノートごとに専用のクラウドPC」

今回の発表で、実は名前より重要なのがこちらです。

Googleは「すべてのノートブックに、安全なクラウドコンピュータを提供する」と発表しました。これにより、Gemini Notebookが自分でコードを書いて、その場で実行できるようになります。

ノートブック1つひとつに、隔離された小さなパソコンが割り当てられるイメージです。AIはそこで計算やグラフ作成を実行し、結果だけをあなたに返します。

この機能は、2026年6月から先行展開されていた「Gemini 3.5」と「Antigravity」(Googleのエージェント型開発基盤)によるアップグレードの一部です。100種類以上のスキルが用意され、資料をより深く理解する助けになるとされています。

何ができるようになるのか

ある中小企業の経理担当者が、月末に売上データと格闘している場面を想像してみてください。

これまでは、CSVファイルを開いて関数を組み、グラフを作るまでに数時間かかっていました。Gemini Notebookなら、ファイルをアップして「支店別の売上推移をグラフにして」と頼むだけです。AIが裏でコードを書いて実行し、グラフを返してくれます。

大学生が期末レポートを書く場面でも効きます。10本の論文PDFをノートに入れて「この3本で結論が食い違っている点は?」と聞けば、どの資料の何ページが根拠かを示しながら答えが返ってきます。

ここが従来のチャットAIとの決定的な違いです。ネット上のどこかから拾ってきた曖昧な情報ではなく、あなたが渡した資料の中だけで答えるからです。

いつ、誰が使える? AI Ultra・AI Pro・無料版の違い

気になるのは「自分はいつ使えるのか」ですよね。コード実行機能の展開は、プランによって時期が違います。

  • Google AI Ultra(月額14,500円〜):すでに利用可能
  • Google WorkspaceのAI Ultra Access/AI Expanded Access契約企業:すでに利用可能
  • Google AI Pro(月額2,900円):今後数週間かけてウェブ版に順次展開
  • 無料版:資料の読み込みや要約といった基本機能は引き続き利用可能

注目したいのはAI Proへの開放です。月額14,500円のUltraは個人には少し重い金額ですが、2,900円のProで同じ機能が使えるなら話は変わります。

なお、Googleの発表では無料版でコード実行が使えるとは明言されていません。当面は有料プラン向けの機能になるとみられます。

なぜ改称したのか? Googleの「Gemini統一」戦略

理由の1つは、単純に名前がわかりにくかったことです。

「NotebookLM」の「LM」はLanguage Model(言語モデル=文章を扱うAIの仕組み)の略でした。開発者には通じても、一般の人には呪文にしか見えません。「Gemini Notebook」なら、Geminiのノートだと一目でわかります。

もう1つは、GoogleがAI製品をGeminiブランドに寄せ続けているからです。かつての「Bard」がGeminiになったように、実験的な名前で出したものを後からGeminiの傘の下に集める。今回もその流れの一環です。

4月の発表が伏線だった

実は伏線がありました。Googleは2026年4月8日、Geminiアプリ内に「Notebooks」機能を追加すると発表していました。

この時点では、GeminiアプリとNotebookLMは別々の製品のまま、内容が同期する関係でした。そこから3か月で、名前ごと揃えにきたわけです。

今後はGeminiアプリからノートを閲覧・作成でき、単体版との間で双方向に同期します。さらにGoogleは、近いうちに検索の「AI Mode」からもノートにアクセスできるようにすると予告しています。検索画面から自分の資料を直接引ける日が近そうです。

他のAIリサーチツールと何が違う?

「ChatGPTのプロジェクト機能と同じでは?」と思った方もいるはずです。似ているようで、得意分野がはっきり分かれています。

  • Gemini Notebook:アップした資料だけを根拠に、出典付きで答える。調べ物や資料の読み込みに強い
  • ChatGPT Projects:資料を置いた作業場を保存できる。文章の生成や作成に強い
  • Claude Projects:長い資料を踏まえた深い推論に強い
  • Perplexity:ウェブ上の最新情報を引用付きで探すのが得意
  • Elicit:学術論文の調査に特化

違いを一言でいうなら、「答えの根拠をどこに置くか」です。

ChatGPTやClaudeは、AI自身が学習した膨大な知識も使って答えます。便利ですが、資料に書いていないことまで補って話してしまうことがあります。

Gemini Notebookは、あなたが渡した資料の外には出ません。窮屈に見えて、これが仕事で使うときの安心材料になります。社内資料の要約に、AIの想像が混ざっては困るからです。

日本のユーザーへの影響

結論から言うと、日本のユーザーへの影響は小さくありません。良い意味でです。

Gemini Notebookは日本語に対応済みで、日本からそのまま使えます。料金も日本向けに用意されていて、Google AI Proが月額2,900円、Google AI Ultraが月額14,500円から(上位プランは32,000円)です。

日本の職場には、PDFの報告書や長い議事録が山のように眠っています。それを読み込ませて出典付きで質問できるツールは、地味ですが効きます。

ある会社員が、過去2年分の議事録をノートにまとめておく場面を考えてみてください。「この件、去年どういう結論だった?」と聞けば、該当の議事録を示しながら答えが返ってきます。人に聞いて回る時間が消えます。

すでにNotebookLMを使っている人が、何か作業をする必要はありません。既存のノートやデータはそのまま引き継がれます。表示される名前とロゴが変わるだけです。

ちなみに、URLが変わるかどうかについて、Googleは今のところ明らかにしていません。ブックマークが切り替わる可能性は頭の片隅に置いておくとよさそうです。

よくある質問(FAQ)

Q1. NotebookLMは使えなくなるのですか?

いいえ。名前が「Gemini Notebook」に変わるだけで、サービスは続きます。Googleは単独の製品として残すと明言しています。既存のノートも消えません。

Q2. 無料版でも使えますか?

はい。資料の読み込みや要約といった基本機能は無料のまま使えます。ただし、今回追加されたコード実行機能は有料プラン向けで、無料版での提供は発表されていません。

Q3. AI Proユーザーはいつからコード実行を使えますか?

Googleは「今後数週間かけて」ウェブ版のAI Proユーザー全員に展開するとしています。具体的な日付は公表されていません。

Q4. Geminiアプリがあるのに、なぜ別のノートが必要なのですか?

役割が違うからです。Geminiアプリは幅広い相談相手で、Gemini Notebookは「自分の資料だけを読み込ませる専用の作業場」です。両者は同期するので、使い分けられます。

Q5. 日本語の資料でも精度は出ますか?

日本語資料の読み込みと要約には対応しています。ただし音声解説などの一部機能は、英語資料のほうが自然に仕上がるという声もあります。

まとめ

  • Googleが2026年7月16日、NotebookLMを「Gemini Notebook」に改称すると発表
  • 単独製品としては存続。既存のノートやデータはそのまま引き継がれる
  • 各ノートに「安全なクラウドコンピュータ」が付き、AIがコードを書いて実行できるようになる
  • コード実行はAI Ultraで提供中、AI Pro(月額2,900円)には数週間かけて展開
  • 利用者は3000万人超、60万組織。日本からも日本語で利用可能
  • 強みは「答えの根拠を自分の資料に限定する」こと。ChatGPTやClaudeとは得意分野が違う

まずは手元にあるPDFを1つ、ノートに放り込んで質問してみてください。名前が変わる前に触っておくと、変化の意味が体で分かります。

参考文献

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