Google Stitch完全解説|スケッチ・テキスト・音声からUIとコードを自動生成、Vibe Designで「雰囲気」がアプリになる

伊東雄歩
監修者 伊東 雄歩

株式会社ウォーカー CEO。東北大学卒。MENSA会員、JDLA認定講師、健全AI教育協会理事。生成AI×教育・学習科学を専門とし、2億円超のシステム開発プロジェクトを統括。

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  • Google Stitchはテキスト・スケッチ・音声からUIデザインとHTML/CSSコードを自動生成するAIツール。Google Labsが開発
  • 「Vibe Design」で「こんな雰囲気のアプリ」と伝えるだけで複数のデザイン案を生成。ワイヤーフレーム不要
  • Voice Canvasで音声対話しながらリアルタイムにデザインを修正。「ダークモードにして」「メニューを3パターン見せて」
  • 最大5画面の連続フローを一度に生成。カート→配送→決済→確認→追跡のような画面遷移を自然言語で指示
  • ベータ版は無料。月350回の標準生成+50回の実験生成。Googleアカウントだけで利用可能

「こんな感じのアプリが作りたい」——この曖昧な言葉が、数秒後には動くUIデザインとクリーンなHTML/CSSコードになる。

Google Labsが開発したStitchは、テキスト・スケッチ・音声のいずれからでも高品質なUIを自動生成するAIデザインツール。

2025年のGoogle I/Oでテキスト→UI変換ツールとして登場し、2026年3月のアップデートでVoice Canvas、Vibe Design、マルチ画面生成を搭載した本格的なAIデザインプラットフォームに進化しました。

Google Stitchとは?|アイデアからアプリUIを直接生成

Google Stitchは、Google Labsが開発したAIネイティブのUIデザインツールです。

  • マルチ入力対応 — テキストプロンプト、手書きスケッチ画像、音声のいずれからでもUIデザインを自動生成
  • コード出力 — 生成されたUIはクリーンなHTML+CSSコードとして出力。そのまま開発に利用可能
  • Web&モバイル対応 — Webアプリとモバイルアプリの両方のUIに対応
  • 無限キャンバス — スケッチ→プロトタイプ→コードまでツールを切り替えずに1画面で完結
  • 無料ベータ — Googleアカウントだけで利用可能。月350回の標準生成が無料

たとえるなら、従来のUIデザインが「設計図を描いて→模型を作って→設計図を建築家に渡す」3段階だったのに対し、Stitchは「こんな家がほしい」と言うだけで設計図と模型と建築指示書が同時に出てくる」ツール。デザインとコーディングの間の「翻訳作業」が消えます。

主要機能の詳細

1. Vibe Design|「雰囲気」でデザインする

  • 従来のワイヤーフレーム(線画の設計図)を完全にスキップ
  • 「清潔感があって信頼できる医療アプリ」「カジュアルで楽しいフードデリバリー」のようにビジネス目的やユーザー体験を伝えるだけ
  • Stitchが複数のデザイン方向性を提案。気に入ったものを選んで詳細化
  • 色彩、タイポグラフィ、レイアウトを「雰囲気」に合わせて自動最適化

2. Voice Canvas|音声でデザインを対話的に修正

  • キャンバスに向かって音声で指示するだけでデザインがリアルタイムに変更
  • 「ダークカラーパレットに変えて」「メニューのレイアウトを3パターン見せて」など自然な日本語で対話
  • AIエージェントが確認質問をしてきたり、デザイン批評を提供
  • 手が塞がっている状況でも音声だけでデザインを進められる

3. マルチ画面生成|アプリフロー全体を一度に

  • 「ECアプリのチェックアウトフローを作って」と指示するだけで最大5画面を一括生成
  • カートページ→配送フォーム→決済画面→確認ページ→注文追跡の画面遷移を自動設計
  • 画面間のナビゲーションやデータの流れも自動的に整合性を持たせる

4. スケッチ→コード変換

  • 紙やタブレットに描いた手書きスケッチの写真をアップロード
  • AIがボタン、テキストフィールド、画像エリアなどのUIコンポーネントを認識
  • 認識したレイアウトを高品質なHTML/CSSコードに変換

競合ツールとの比較

  • Figma AI — デザインツールの王者にAI機能を追加。既存のFigmaワークフローとの統合が強みだが、コード出力は限定的
  • v0 by Vercel — テキストからReactコンポーネントを生成。開発者向けでコード品質が高いが、デザイン特化ではない
  • Galileo AI — AI UIデザインツール。高品質なデザイン生成が得意だが音声対話は非対応
  • Google Stitch — テキスト+スケッチ+音声の3入力に対応し、5画面一括生成とVibe Designが独自の強み。しかも無料

たとえるなら、Figmaが「プロの建築家が使う製図ソフト」なら、Stitchは「AIの建築家に口頭で相談できるサービス」。専門知識がなくても、話すだけでデザインが形になります。

よくある質問(FAQ)

Q. 本当に無料ですか?

ベータ期間中は無料です。

月350回の標準生成と50回の実験モード生成が含まれます。

Googleアカウントだけで利用可能です。

Q. 生成されたコードの品質は実用レベルですか?

基本的なHTML/CSSコードとしては十分実用的です。

ただし、複雑なインタラクションやバックエンド連携には追加のコーディングが必要です。

プロトタイピングやデザインカンプの作成には最適です。

Q. 日本語で指示できますか?

はい。

テキストプロンプトは日本語に対応しています。

Voice Canvasの日本語音声入力は順次改善中ですが、基本的な指示は日本語で可能です。

Q. Reactなどのフレームワーク用コードは出力できますか?

現時点ではHTML/CSSが基本出力です。React、Vue、Svelte等のフレームワーク向けコード出力は今後のアップデートで拡張される可能性があります。

まとめ

この記事のポイントを振り返りましょう。

  • Google Stitchはテキスト・スケッチ・音声からUIデザイン+HTML/CSSコードを自動生成
  • Vibe Designで「雰囲気」を伝えるだけで複数デザイン案を提案
  • Voice Canvasで音声対話しながらリアルタイムにデザインを修正
  • 最大5画面のアプリフローを一度に生成。画面遷移の整合性も自動設計
  • ベータ版は無料(月350回生成)。Googleアカウントだけで利用開始

Google Stitchが示すのは、「デザインの民主化」の次のステージです。

Figmaがデザイナーの仕事を効率化したように、Stitchはデザイナーでない人にもデザインの力を与える。

「こんな感じのアプリがほしい」——その一言が、数秒後には動くプロトタイプになる。

アイデアとプロダクトの距離がゼロに近づく未来が、ここにあります。

参考文献

  • Google. (2026). Design UI using AI with Stitch from Google Labs. Google Blog
  • Google Developers. (2026). From idea to app: Introducing Stitch, a new way to design UIs. Google Developers Blog
  • The Register. (2026). Google offers voice-driven ‘vibe design’ tool to build UIs. The Register
  • NxCode. (2026). Google Stitch Complete Guide: Vibe Design, Voice Canvas & Free AI UI Tool. NxCode
  • Google. (2026). Stitch – Design with AI. Stitch公式

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