- ロッテが「ビックリマンAIグッズメーカー」を2026年7月29日12時に開始します
- 顔写真を1枚アップすると、生成AIがビックリマン風のキャラクターを作ってくれます
- 前作の名刺メーカーは1日400セットが平均4〜5分で完売しました
- 名刺7,700円から、最上位の「ヘッド確約プラン」は64,409円です
- AIイラストへの反発が強い日本で、権利者公認という新しい落としどころが見えてきました
自分の顔がビックリマンシールになったら、ちょっと見てみたくありませんか。ロッテが7月29日、生成AIで自分だけのビックリマン風キャラを作れるサービスを始めます。前作は1日400セットが平均4〜5分で完売した怪物企画。今回は名刺だけでなくTシャツやキーホルダーにも広がりました。何が起きているのか、価格から権利の話まで整理します。
ビックリマンAIグッズメーカーとは?7月29日12時スタート
「ビックリマンAIグッズメーカー」は、ロッテが企画・運営する公式サービスです。
スタートは2026年7月29日(水)12時。専用サイト「bikkuriman.ai」で受け付けます。
使い方はとてもシンプルです。サイトに自分の顔写真をアップロードするだけ。
すると生成AI(人間が描くような絵や文章を自動で作るAI)がビックリマンの世界観に合わせたオリジナルキャラクター画像を作ってくれます。あとは、そのキャラを載せたグッズを注文する流れです。
システム開発と運営サポートを担当するのは、アル株式会社(東京都渋谷区)。代表取締役の古川健介氏は、生成AIの活用でクリエイターの収益や権利者にもうれしい形を実現したい、と語っています。
「ビックリマン史上初」という位置づけ
ロッテはこの取り組みを「ビックリマン史上初」と説明しています。
ビックリマンは1977年に生まれたお菓子です。1985年の「悪魔VS天使シリーズ」で大ブームになり、ピーク時には年間およそ4億個を売り上げました。
「お一人様3個まで」の張り紙が全国の駄菓子屋に並んだ、あの社会現象です。
そんな半世紀近い歴史を持つIP(キャラクターなどの知的財産)が、正面から生成AIを使うと宣言した。ここが今回いちばんのニュースです。
前作は1日400セットが4〜5分で完売した
実は今回のサービスには前作があります。
2025年12月に40日間限定で展開された「ビックリマンAI名刺メーカー」です。
こちらの反響がすさまじいものでした。1日400セットの限定枠が連日完売。しかも販売開始から平均4〜5分で売り切れるという状態が続きました。
人気ライブのチケットに近い競争率です。ロッテ自身も「想定を大きく上回る反響」と認めています。
SNSでも、自分のビックリマン風名刺を見せ合う投稿が広がりました。名刺という「人に渡す前提のもの」だったことが、拡散を後押ししたと考えられます。
なぜ名刺だったのか
ビックリマンシールは、そもそも人に見せて自慢するものでした。
名刺も同じで、渡した相手が必ず一度は見ます。「これ何ですか?」という会話が生まれる仕掛けです。
営業職の人が商談の冒頭で渡す場面を想像してみてください。堅い雰囲気が一気にほぐれるはずです。前作がバズった理由は、AIの精度より「渡す瞬間の体験」を設計したことにあったのかもしれません。
価格とラインナップを整理する
今回は名刺だけでなく、日常で使える雑貨まで広がりました。価格はすべて税込です。
名刺は7,700円から
- 名刺200枚:7,700円
- 名刺300枚:11,500円
- 名刺400枚:15,400円
名刺の販売上限は1日200セット。前作の400セットから半分に絞られています。
枠が減った分、争奪戦はさらに激しくなりそうです。
雑貨は1,980円から手が届く
- アクリルキーホルダー:1,980円
- アクリルコースター:1,980円
- Tシャツ:4,980円
- ACアダプター:4,980円
ACアダプター(スマホなどの充電器)がラインナップにあるのが面白いところです。毎日必ず手に取るものに自分のキャラが載る。地味ですが、満足度は高そうです。
2,000円を切る商品があることで、名刺は高いと感じていた層にも入り口ができました。
最上位は64,409円の「ヘッド確約プラン」
目を引くのが「ヘッド確約プラン」64,409円です。
内容は、ホログラム加工のキラキラ名刺400枚と、キラキラ正方形缶バッジ1個(50mm×50mm)。さらにキャラクターを自分で選べる権利が付きます。
販売上限は1週間に3セットだけの先着です。年間でも150セット前後しか出回らない計算になります。
この64,409円という半端な数字にも意味があります。ポケベル時代の数字暗号で「ヘッド」と「3」を表す語呂合わせなのだそうです。80年代を通った世代へのウインクですね。
「ドキドキ」を作り直した3つの仕掛け
ロッテの担当者は、ビックリマンの魅力を「何が出るのかというドキドキ」だと説明しています。単なるキャラ人気ではない、というわけです。
今回のサービスには、その感覚を再現する仕掛けが3つ組み込まれています。
1. キャラクターはランダムで決まる
生成されるデザインは6種類あります。
ただし通常商品ではキャラクターを選べません。どのタイプになるかはランダムです。
選べるのは、64,409円のヘッド確約プランだけ。ここに課金の理由を作っています。
ちなみにキャラクターは今後、定期的に差し替えられる予定です。「今しか出ないキャラ」が生まれることになります。
2. 30人に1人の「キラキラ名刺」
名刺を買った人のうち約30人に1人の確率で、ホログラム加工の「キラキラ名刺」30枚が追加で同梱されます。
チョコを開けてヘッドシールが出たときの、あの感覚そのものです。当たった人はまずSNSに投稿するでしょう。
3. 数量を絞って争奪戦にする
1日200セット、週3セットという制限は、供給が足りないからではありません。
あえて絞ることで「買えた人」と「買えなかった人」を作っています。かつての「お一人様3個まで」を、デジタルで再現した形です。
手に入れるまでのハラハラを商品価値に変える。この設計思想は40年前から変わっていません。
他のAI似顔絵サービスと何が違う?
顔写真からイラストを作るサービス自体は、いまや珍しくありません。
PhotoDirectorやCanvaのようなツールを使えば、SNSアイコン用のイラストは月1,000円前後で作れます。無料アプリも数多くあります。
HeyGenやSynthesiaのように、自分そっくりのアバターに動画でしゃべらせるサービスもあります。
では、ビックリマンAIグッズメーカーの違いはどこにあるのでしょうか。
違いは「公式の世界観に入れる」こと
汎用ツールで作れるのは、あくまで一般的なイラスト風の自分です。
一方こちらは、権利を持つロッテ自身が「ビックリマンの世界観に沿って」生成すると明言しています。
つまりファンにとっては、非公式の二次創作ではなく公式に世界の住人として認めてもらえる体験です。ここは汎用ツールでは絶対に代替できません。
違いは「モノになって届く」こと
もう一つの差は、データで終わらない点です。
画像生成ツールの出力は基本的にPNGファイルで完結します。自分でグッズ業者に発注する手間がかかります。
ビックリマンAIグッズメーカーは、生成から印刷・配送までが一本につながっています。ホログラム加工のような、家庭では絶対に再現できない加工も含まれます。
価格帯は汎用ツールより明らかに高いですが、比べる対象が違うと言えます。月額ツールが「道具」なら、こちらは「体験つきの記念品」です。
日本市場への影響|「権利者公認AI」という落としどころ
日本では、生成AIのイラストに強い抵抗感があります。
2024年には、日本マクドナルドがAI生成の広告をXに投稿して批判が集まりました。「不気味」「気持ち悪い」といった反応が相次いだ事例です。
グッズ制作の現場でも、顧客がAI生成のデザインを持ち込んできて困惑する、という声がSNS上で共有されています。
反発の中身は「無断」への怒りが大きい
ただ、反発の理由をよく見ると、AIそのものより「誰かの絵を無断で学ばせている」疑いへの怒りが中心です。
実際、著作権者が「AIへの学習利用を禁止する」と明示しているのに無視して学習させれば、著作権侵害になり得ると指摘されています。文化庁の考え方でも、制作の工程や参照した素材、利用規約によって判断が変わるとされています。
逆にいえば、権利者本人が主導して、自分のIPの範囲内でAIを使うなら、この批判の根っこは弱まります。
ロッテの選び方は他社の参考になる
今回ロッテが選んだのは、まさにその形です。
他人のキャラを勝手に真似るのではなく、自社IPの世界観の中でユーザーの顔を変換する。生成物は自社のグッズとして販売する。
アルの古川氏が語る「権利者にも嬉しい形」という言葉は、この構造を指していると読めます。
国内には、AI活用に踏み切れずにいる老舗IPが数多くあります。今回の反応次第では、「まず自社IPの中で試す」という進め方が定番になる可能性があります。
身近な使われ方を3つ想像してみる
営業担当の30代の人が、初対面の商談で名刺を差し出す場面。相手が「これビックリマンですよね」と笑って、そこから雑談が始まります。名刺入れに残る名刺は、記憶にも残ります。
小学生の子どもを持つ40代の親が、自分のキャラ入りTシャツを着て休日に出かける場面。子どもに「昔これで大騒ぎしたんだよ」と話すきっかけになります。世代をまたぐ会話の入り口です。
同人イベントやオフ会で、参加者同士がキーホルダーを見せ合う場面。1,980円なら気軽に買えるので、仲間内で「誰が何のキャラだったか」を比べる遊びが生まれます。シールを交換していた頃の空気に近いはずです。
使う前に知っておきたい注意点
楽しみな一方で、確認しておきたい点もあります。
まず顔写真をアップロードするサービスだということ。どんな目的で保存され、いつ削除されるのかは、サイトの利用規約とプライバシーポリシーで必ず確認してください。
次にキャラクターが選べない点です。通常プランはランダムなので、思っていたイメージと違う可能性があります。届いてから交換、というわけにはいかない商品です。
また提供期間が現時点で公表されていません。前作は40日間限定でした。今回も期間が区切られる可能性は十分にあります。
そして生成された画像の権利関係です。ビックリマンの世界観をもとにした画像である以上、自由に商用利用できるとは考えないほうが安全です。この点も規約での確認が必要になります。
よくある質問(FAQ)
Q1. いつから、どこで買えますか?
2026年7月29日(水)12時から、専用サイト「bikkuriman.ai」で提供が始まります。名刺は1日200セット、ヘッド確約プランは週3セットの先着販売です。前作が数分で完売した実績を踏まえると、開始時刻ちょうどにアクセスするのが安全です。
Q2. いちばん安いのはいくらですか?
アクリルキーホルダーとアクリルコースターが各1,980円(税込)で最安です。Tシャツと専用ACアダプターは各4,980円。名刺は200枚7,700円から、400枚15,400円までの3段階になっています。
Q3. 好きなキャラクターを選べますか?
通常の商品では選べません。生成デザインは6種類あり、どれになるかはランダムです。キャラクターを選びたい場合は、64,409円の「ヘッド確約プラン」を購入する必要があります。こちらは週3セット限定です。
Q4. キラキラ名刺は必ずもらえますか?
いいえ、確率制です。名刺を購入した人のうち約30人に1人の割合で、ホログラム加工のキラキラ名刺30枚が追加で同梱されます。確実に欲しい場合はヘッド確約プランを選ぶことになりますが、こちらは枠が非常に少ない点に注意してください。
Q5. AIが作った画像なのに公式グッズなのですか?
はい。企画・運営はロッテ自身で、アル株式会社がシステム開発と運営サポートを担当しています。権利者であるロッテが主導しているため、非公式の二次創作とは立場がまったく異なります。
まとめ
- ロッテが「ビックリマンAIグッズメーカー」を2026年7月29日12時に開始します
- 顔写真をアップすると、生成AIがビックリマン風のキャラを作ります
- 前作の名刺メーカーは1日400セットが平均4〜5分で完売しました
- 価格は1,980円のキーホルダーから、64,409円のヘッド確約プランまで
- ランダム生成・30人に1人の当たり・数量制限で「ドキドキ」を再現しています
- 権利者が主導する形は、AIイラストへの反発をやわらげる一つの答えになりそうです
気になる人は、7月29日12時ちょうどにbikkuriman.aiを開いてみてください。前作の完売スピードを考えると、迷っている時間はあまりなさそうです。

