2025年9月4日(米国時間)、Warner Bros. Discoveryは、AI画像生成サービスを提供するMidjourneyを著作権侵害で提訴しました。ロサンゼルスの連邦地方裁判所に提訴状を提出し、スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマン、スクービー・ドゥー、バグズ・バニーなどのキャラクターが許可なく生成・配布されている点を問題視しています。
訴訟の概要
- 広範なキャラクター使用:MidjourneyのAIは、これらの著名キャラクターを模倣した高品質な画像や動画を生成できるよう訓練されており、ユーザーは簡単なテキスト入力で生成可能。Warner Bros.は、これが著作権侵害であると主張しています。
- 訴え内容のポイント:訴状では、Midjourneyが著作権所有者の許可なしにキャラクターを使って収益を得ていることが強調され、「コピーが簡単にできる環境を維持してきた」ことも指摘されています。また、以前は制限していたようですが、その保護を無くしてしまった点も問題視されています。
- 求める賠償額:Warner Bros.は、侵害作品1点につき最大15万ドル(約2,400万円)の損害賠償、違法利益の返還、さらには今後の使用禁止などを求めています。
- AI業界への影響:Midjourneyに対する訴訟は、DisneyやUniversalの12月6月の訴訟に続く大型事例です。AI生成に対する著作権の線引きが問われるケースとして注目されています。
Midjourneyの立場と反応
Midjourneyは正式なコメントを出していませんが、過去のケースでは「AIの学習に使ったのはパブリックな画像であり、著作権による制限は適用されない」という主張をしてきました(Fair Useの立場です)。(詳細出典なし)
なぜこの訴訟が重要か?
- AIと著作権の境界が裁判で問われる局面:AIによる創作物でも、素材が著作権のあるキャラクターであれば制限される現状を確認する機会になるかもしれません。
- クリエイター保護の風向き:映画・漫画キャラなど、二次創作やファンアートにも影響を及ぼす可能性があります。
- 業界へのリスクアラート:ディズニーに続き、AI利用ガイドライン整備や法整備が急務となる状況です。
まとめ:AI創作の“自由”に待った
Warner Bros.によるMidjourney提訴は、AIが模倣できる“有名キャラクターの扱い”に法的な制約を明確に示す重要なケースです。今後、AI画像生成サービスやその利用者に与える影響には、社会的な注視が不可避となりそうです。
引用元:https://www.reuters.com/legal/litigation/warner-bros-discovery-sues-ai-photo-generator-midjourney-stealing-superman-2025-09-04/