• macOS 27ではApple Intelligenceを一括でオフにするスイッチがなくなりました
  • 無料ツール「RemoveMacAI」は、AIモデルを削除して約12GBの空きを作ります
  • 使い方は、コマンドを実行して構成プロファイルを承認するだけです
  • Siriや文章作成ツールなど、多くのAI機能が使えなくなります
  • 元に戻すコマンドもあり、AIが必要になったときはいつでも復元できます

Macの空き容量が、いつの間にか減っていませんか? macOS 27ではAIモデルだけで10GB以上を使います。この記事では、それを無料で取り除くツール「RemoveMacAI」の仕組みと注意点をまとめます。

RemoveMacAIとは?

GIGAZINEが2026年10月11日に紹介した、macOS 27向けの無料ツールです。

Apple Intelligence(Appleが作ったAI機能のまとまり)をオフにして、Macに保存されたAIモデル(AIの頭脳にあたるデータ)を消します。消したモデルが自動で再ダウンロードされるのも防ぎます。

開発者は、GitHubのアカウント名から「omlahore」さんと見られます。ライセンスはMITで、誰でも無料で使えて、ソースコードも公開されています。

GitHubのページによると、スターは4.3k、フォークは115です。対応するのはApple silicon(AppleがつくったMac用チップ)のMacで、macOS 27だけです。macOS 26以前では動きません。

なぜ今、必要とされているのか

きっかけは、macOS 27でAppleがAI機能の設定を変えたことです。

一括オフのスイッチがなくなった

以前のmacOS 26では、「システム設定」でApple Intelligenceをまとめてオフにできました。このとき、AIモデルも一緒に削除されていました。

gazlog.jpの記事によると、macOS 27ではこの一括オフがありません。機能ごとに止めるしかなく、止めてもモデルはディスクに残ります。

しかも、モデルのダウンロードは任意ではありません。macOS 27を入れてネットにつなぐと、自動で始まります。AIを使わない人のMacにも、モデルが入ってしまうわけです。

公称より大きい容量

Appleの案内では、M3以降で12GB以上のメモリを積んだMacは最大14GB、M1とM2のMacは最大8GBです。

ところが、実機の表示はもっと大きくなっています。M4 Pro搭載のMac miniで20.67GB、M3搭載のMacBook Airで22.42GBと報告されています。利用者の報告には、30.16GBという例もありました。

256GBのMacBook Neoなら、約14GBで容量の5%を超えます。256GBモデルを使っている人にとって、これは小さな数字ではありません。

RemoveMacAIの仕組みと使い方

Help Net Securityによると、コマンド1つで実行できます。curlのインストーラーか、Homebrew(Mac用のソフト管理ツール)のどちらかを使います。

流れは次のとおりです。

  1. ツールが、今オンになっているAI機能を一覧で表示します
  2. 実行してよいか、確認を求められます
  3. システム設定が開き、構成プロファイル(Macの設定をまとめて指定するファイル)の承認を求められます
  4. 承認すると、モデルが削除されます

プロファイルの承認は、macOSの決まりで利用者が自分の手で行う必要があります。ツールが勝手に済ませることはできません。

再ダウンロードを止める方法も独特です。プロファイルがモデルの取得先を、閉じたローカルポート(行き止まりの通信口)に向けます。取得が失敗するので、モデルは戻ってきません。

SIP(macOSの保護機能)は有効のままで、/System配下のファイルも直接は変更しません。GitHubのREADMEには、内蔵アプリの削除にはSIPの無効化が必要で、失敗するとMacが起動しなくなるおそれがあると書かれています。そのため、このツールは内蔵アプリを無効にするだけにとどめています。

便利なオプション

全部は消したくない人のために、機能を残す指定も用意されています。たとえばWriting Toolsだけ残したい、という場合です。

READMEには、次のようなコマンドが載っています。

  • statusは、各機能とモデルのサイズを表示します
  • off --keepは、指定した機能を残してオフにします
  • cleanは、取り戻せる容量を表示してゴミ箱へ移します
  • revertは、ツールが行った変更をすべて元に戻します

変更を適用する前の確認と、--dry-run(実際には変更せず内容だけ見る指定)にも対応しています。いきなり変更される心配はありません。

使えなくなる機能と注意点

容量が空く代わりに、使えなくなる機能がたくさんあります。購入や実行の前に確かめておいてください。

Help Net Securityの記事によると、次の機能がオフになります。

  • Siri(「Hey Siri」とメニューバーのアイコンも含む)
  • Writing Tools、Genmoji、Image Playground、ChatGPT拡張機能
  • Mail、メッセージ、Safari、メモ、通知での要約
  • Mailのスマート返信、入力中の文字予測
  • Spatial Photos、写真の「クリーンアップ」、Xcodeのコード補完

さらに、AIモデルに頼る別の機能も止まります。Foundation Modelsフレームワーク(アプリがAppleのAIを使うための仕組み)を使うアプリ、ショートカットの「モデルを使用」アクション、Visual Intelligence、カレンダーの自然言語編集です。

一方で、音声入力は引き続き使えます。別の設定で動いているためです。

もうひとつ、12GBという数字は開発者の説明が元になっています。HotHardwareも、独立した検証はしていないと断った上で報じています。GIGAZINEによれば、削除した直後は空き容量の表示がすぐには増えないことがあります。

どんな人に向いているか

具体的な場面で考えてみましょう。

256GBのMacBookで、動画編集をする大学生がいるとします。素材ファイルで容量はいつもぎりぎりです。Siriも文章作成ツールも使わないなら、12GBが戻ってくる効果は大きいでしょう。

次に、仕事でMacを使う会社員です。メールの要約やSiriを毎日使っているなら、ツールを入れる意味はほとんどありません。必要なAI機能まで止まってしまうからです。

最後に、プライバシーを大事にしたい人です。READMEによれば、このツールはMacの解析データ、パーソナライズ広告、Spotlightのネット検索候補もオフにできます。AI以外の設定もまとめて見直せます。

ほかの方法との比較

モデルを消したいだけなら、選べる道は主に3つです。

方法モデルの削除手間
設定で機能ごとにオフできない(モデルは残る)機能の数だけ必要
macOS 26にとどまる一括オフで削除できるmacOS 27の機能は使えない
RemoveMacAIできる(再ダウンロードも防ぐ)コマンド1つとプロファイル承認

gazlog.jpの記事は、AIを使わないならmacOS 26にとどまる手があると紹介しています。ただ、更新をあきらめることになります。

設定アプリだけで済ませる方法は、画面上の機能が止まるだけで、容量は戻りません。

日本のユーザーへの影響

日本でも、M1以降のMacなら対象です。256GBのモデルを使っている人ほど、影響が大きくなります。

gazlog.jpによれば、MacBook Neoの256GBモデルは6月25日の値上げで2万円上がり、119,800円になりました。高くなった本体の容量を、AIモデルが圧迫するというのは困った話です。

なお、日本語環境で容量や機能がどう変わるかは、今回の調査では確認できませんでした。実際にどれだけ空くかは、「システム設定」の「一般」にある「ストレージ」で確かめるのが確実です。

よくある質問(FAQ)

Q1. RemoveMacAIは安全ですか?

SIPを有効にしたまま動き、/Systemは変更しないと説明されています。コードも公開されています。ただし非公式のツールなので、実行前に表示される内容を読んでください。

Q2. あとで元に戻せますか?

戻せます。removemacai revertを実行するか、アプリの「Undo Everything」をクリックします。AIの機能が必要になったときは、macOSがモデルを再ダウンロードする仕組みです。

Q3. macOS 26でも使えますか?

使えません。macOS 27とApple siliconのMacだけが対象です。macOS 27.0.1では、バージョン0.2.3以降を使う必要があります。

Q4. 音声入力も使えなくなりますか?

いいえ、使えます。音声入力は別の設定で動くため、影響を受けません。

Q5. 空き容量がすぐ増えません。

macOSの側でモデルファイルの削除が行われるため、表示が遅れることがあります。しばらく待ってから、もう一度ストレージを確認してください。

まとめ

  • macOS 27ではApple Intelligenceの一括オフがなくなり、モデルが残り続けます
  • RemoveMacAIは無料で、約12GBのモデルを削除して再ダウンロードも防ぎます
  • Siriや要約など多くの機能が止まるため、使うかどうかを先に決めましょう
  • revertコマンドで、いつでも元に戻せます

まずは「システム設定」のストレージで、Apple Intelligenceの容量を見てみてください。

参考文献