この記事でわかること
- Cline と Cursor それぞれの基本的な違いと特徴
- 機能・料金・使い勝手の詳しい比較表
- どんな人にどちらのツールが向いているか
- 2026年時点での最新アップデート情報
- 実際に使ったときの違いと選び方のポイント
Cline(クライン)と Cursor(カーソル)の基本情報
Cline は、VSCode(ビジュアルスタジオコード、プログラミング用のエディタ)の中で動くオープンソース(誰でも自由に使える無料ソフト)の AI コーディングエージェントです。2024年に Saoud Rizwan さんが開発し、2026年4月時点で150万以上のインストール数と59,000以上の GitHub スター(人気の指標)を獲得しています。一方 Cursor は、VSCode を丸ごと置き換える形で開発された AI エディタで、評価額500億ドル、年間売上20億ドル、100万人以上の有料ユーザーを抱える大企業が運営しています。Cline は既存の VSCode に機能を追加する拡張機能、Cursor は AI 機能を最初から組み込んだ独立したエディタという点が最大の違いです。
機能比較表
| 機能 | Cline | Cursor |
|---|---|---|
| タブ補完(次に書くコードを自動提案) | なし | あり(Supermaven 技術) |
| エージェント機能(自動でタスクをこなす) | 人間の承認が必要 | バックグラウンドで自動実行 |
| 対応 AI モデル | 15種類以上(Claude, GPT-4, Gemini, ローカルモデルなど) | Claude 4.x, Gemini 2.5, GPT-4o, o1 |
| エディタ形式 | VSCode 拡張機能 | VSCode フォーク版(独立アプリ) |
| オープンソース | はい(Apache-2.0) | いいえ |
| 複数ファイル編集 | 対応 | 対応(Composer 機能) |
| MCP 対応(外部ツール連携) | 対応 | 対応 |
| 並列エージェント実行 | 非対応 | 最大8つ同時実行可能 |
料金・プラン比較
Cline は拡張機能自体が完全無料で、あなた自身の AI API キー(AI サービスにアクセスするための鍵)を使う仕組みです。例えば Claude Sonnet というモデルを使うと、月に約20〜50ドル(約3,000〜7,500円)の API 利用料が Anthropic 社に直接かかります。2026年からはオプションでホスト版(月額従量課金)や Enterprise 版(カスタム価格)も登場しました。一方 Cursor は、無料の Hobby プランのほか、Pro プラン(月20ドル)、Pro+(月60ドル)、Ultra(月200ドル)、Teams(ユーザーあたり月40ドル)があります。Pro プランには月20ドル分の AI 利用クレジットが含まれ、タブ補完は無制限です。年間契約で20%割引が適用されます。
得意なユースケースの違い
Cline が得意なのは、コスト管理を重視する開発者や、複数の AI プロバイダーを自由に切り替えたい人、オープンソースの透明性を求める人です。ファイル変更やコマンド実行のたびに承認を求めるので、AI の動作を細かくコントロールしたい場面に向いています。一方 Cursor が得意なのは、タブ補完でリアルタイムにコードを書きたい人、バックグラウンドで複数のタスクを並列実行させたい人、オールインワンの統合開発環境(IDE)を求める人です。特にタブ補完は Cline にない機能で、これが欲しいなら Cursor 一択です。実際には両方を併用する開発者も多く、日常的な編集は Cursor、大規模リファクタリングは Cline といった使い分けが人気です。
実際の使用感の違い
Cline は VSCode のサイドバー(画面横のパネル)に常駐し、指示を出すとファイル編集案やコマンド案を提示してくれます。承認ボタンを押すまで何も実行されないので、初心者でも安心です。一方 Cursor は、コードを書いている最中にタブキーを押すだけで次の行を自動補完してくれるため、スピード感があります。Cursor 2.0(2026年2月リリース)では、複数のエージェントが裏でコードを書き、テストを走らせ、エラーを自動修正する機能が追加され、まるで複数のエンジニアがチームで働いているような体験ができます。Cline はじっくり考えながら進めたい人向け、Cursor はテンポよくどんどんコードを書きたい人向けと言えます。
結論:あなたが選ぶべきはどっち?
以下のポイントで選んでください。
- Cline を選ぶべき人:コストを抑えたい、オープンソースが好き、複数の AI モデルを試したい、VSCode の設定や拡張機能をそのまま使いたい、AI の動作を細かく承認したい
- Cursor を選ぶべき人:タブ補完が欲しい、バックグラウンドエージェントで作業を自動化したい、オールインワンの環境が好き、月20ドル払っても快適さを優先したい
- 両方使うのもアリ:実際に多くの開発者が Cursor をメインエディタにしつつ、大規模なリファクタリングやモデル比較が必要なときだけ Cline を起動しています
まとめ
- Cline は無料の VSCode 拡張機能、Cursor は有料の独立エディタ
- タブ補完が必要なら Cursor、コスト重視なら Cline
- Cline は15種類以上の AI モデルに対応、Cursor は主要モデルのみ
- Cursor はバックグラウンドエージェントで並列作業が可能
- 両方併用する開発者も多く、用途で使い分けるのがおすすめ

