【正直レビュー】Cline(クライン)を1ヶ月使ってわかった本音

Cline(クライン)のイメージイラスト

伊東雄歩
監修者 伊東 雄歩

株式会社ウォーカー CEO。東北大学卒。MENSA会員、JDLA認定講師、健全AI教育協会理事。生成AI×教育・学習科学を専門とし、2億円超のシステム開発プロジェクトを統括。

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この記事でわかること

  • Cline を選んだ理由と使い始めた経緯
  • 実際に1ヶ月使って感じた良い点と残念な点
  • 他の AI コーディングツールとの違い
  • どんな人に向いているか・向いていないか

Cline(クライン)を選んだ理由

VSCode でコーディング作業をしていて、もっと効率化できないかなと思っていました。GitHub Copilot も使っていたのですが、もっと複雑な作業を任せられるツールを探していたんです。そんなときに見つけたのが Cline でした。

Cline を選んだ最大の理由は「完全無料のオープンソース」という点です。拡張機能自体にお金がかからず、自分の好きな AI モデルの API キーを使えます。Claude や GPT、Gemini など 30 種類以上から選べるので、用途に合わせて使い分けられるのが魅力的でした。

また、2026 年時点で 400 万インストールを超えている実績も安心材料になりました。多くの開発者が使っているということは、それだけ信頼できるツールだと判断したんです。

1週間使った第一印象

最初の1週間は正直「これ、本当に便利なの?」と半信半疑でした。セットアップ自体は簡単でしたが、使い方に慣れるまで少し時間がかかったんです。

驚いたのは、ファイルの読み書きだけでなく、ターミナルコマンドまで実行できる点です。「この機能を追加して」と頼むと、必要なファイルを自動で編集し、npm コマンドまで実行してくれました。ただし、すべての操作で承認を求められるので、最初は「いちいち確認するの面倒だな」と感じたのも事実です。

でも、3日目くらいから「これは安全のために必要だ」と理解できました。勝手にコードを変更されたり、危険なコマンドを実行されたりしないので、安心して任せられるんです。この Human-in-the-Loop(人間が最終確認する仕組み)のおかげで、初心者でも怖がらずに使えると思います。

良かった点 トップ3

1. 複雑なタスクを自律的にこなしてくれる

一番感動したのは、複数ステップが必要な作業を丸ごと任せられることです。たとえば「ログイン機能を追加して」と頼むと、フロントエンドのフォーム作成、バックエンドの API 実装、データベースのマイグレーションまで自動でやってくれました。普通なら数時間かかる作業が、30 分程度で完了したんです。

2. API 費用を自分でコントロールできる

2026 年 3 月のアップデートで追加された「自動モデルルーティング」機能がとても優秀です。簡単なタスクには安いモデル、難しいタスクには高性能モデルを自動で使い分けてくれます。私の場合、月の API 費用は平均 10 ドル程度で済んでいます。サブスク型のツールだと月 20〜30 ドルかかることが多いので、かなりコスパが良いです。

3. VSCode から離れずに作業できる

サイドバーに常駐しているので、いつもの VSCode 画面のまま AI に指示を出せます。別のアプリを開いたり、ブラウザに切り替えたりする必要がないので、集中力が途切れません。チャット履歴も残るので、前回の作業の続きからすぐに再開できるのも便利でした。

残念だった点 トップ3

1. API キーの設定が初心者には難しい

Cline を使うには、Anthropic や OpenAI などから API キーを取得する必要があります。プログラミング初心者の友人に勧めたところ、「API キーって何?」「どうやって取得するの?」と質問攻めにあいました。公式ドキュメントは英語なので、日本語の解説が少ないのも初心者にはハードルになると感じました。

2. 大規模なリファクタリングは苦手

プロジェクト全体の構造を変えるような大きなリファクタリングを頼んだとき、途中で混乱してしまうことがありました。ファイルが 20 個以上関係するような変更だと、どこまで進んだか分からなくなったり、一部のファイルが更新されなかったりしました。小〜中規模のタスクには強いですが、大規模な変更は人間が設計を決めて、部分ごとに頼むほうが良さそうです。

3. 毎回の承認が面倒に感じることもある

安全性のために必要だと理解していますが、やはり毎回ボタンを押すのは面倒です。特に、10 個以上のファイルを変更するときは、承認ボタンを何度も押さないといけません。「信頼できる操作は自動承認」みたいな設定があれば嬉しいなと思いました。

他のツールと比べて感じた違い

以前使っていた GitHub Copilot と比較すると、Cline は「自律的なエージェント」という点が大きく違います。Copilot はコード補完が中心で、1行ずつ提案してくれる感じです。一方 Cline は「この機能を作って」と指示すると、必要なファイルをすべて自分で編集してくれます。

Cursor という似たツールも試しましたが、Cursor はエディタ自体を乗り換える必要があります。Cline は VSCode の拡張機能なので、使い慣れた環境をそのまま使えるのが気に入っています。また、Cursor は月額 20 ドルのサブスクですが、Cline は使った分だけの従量課金なので、週末だけコードを書く私には Cline のほうが経済的でした。

ただし、チーム開発の機能は Cursor のほうが充実しているようです。Cline もチームプランが出ましたが、まだ新しいので様子見という感じです。

結論:おすすめする人・しない人

おすすめする人

  • VSCode をメインで使っている開発者
  • 月額サブスクより従量課金が好きな人
  • 複数の AI モデルを使い分けたい人
  • 個人開発やサイドプロジェクトを効率化したい人
  • オープンソースツールが好きな人

おすすめしない人

  • API キーの取得や設定が面倒だと感じる初心者
  • 全自動で何も確認せずに作業を進めたい人
  • 大規模プロジェクトの全面リファクタリングを一度に任せたい人
  • 日本語のサポートやドキュメントが充実していないと困る人

まとめ

  • Cline は無料のオープンソース VSCode 拡張機能で、自律的に複雑なコーディング作業をこなしてくれる
  • 良い点:複数ステップのタスクを自動化、API 費用を自分でコントロール、VSCode 内で完結
  • 残念な点:初心者には API 設定が難しい、大規模リファクタリングは苦手、毎回の承認が面倒
  • GitHub Copilot より自律的で、Cursor より経済的だが、チーム機能はまだ発展途上
  • 個人開発者や VSCode ユーザーには強くおすすめ、初心者や全自動を求める人には向かないかも

1ヶ月使ってみて、Cline は私のコーディング生産性を確実に上げてくれました。完璧ではありませんが、無料でこれだけできるなら十分だと思います。気になる方は、まず軽いタスクから試してみることをおすすめします。

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