- Reka(レカ)は、画像・動画・音声・テキストを理解できるマルチモーダルAI(いろいろな形式のデータを扱えるAI)です
- 2026年3月11日に、7Bクラス(約70億パラメータ)の小型モデル「Reka Edge」が発表されました
- 動画の検索やクリップ作成は「Reka Vision」、Web調査は「Reka Research」が担当します
- Reka Researchは1,000クエリあたり25ドル、チャット系モデルはトークン単位の従量課金です
- 「制作時間が5分の1」といった成果の数字は、公式資料では確認できませんでした
長い動画から使える場面を探す。競合のサイトを毎週チェックする。マーケティング部門には、こうした地味で時間のかかる作業がたくさんあります。この記事では、Rekaの公式情報をもとに、マーケ部門で使える5つの場面と料金、導入前の注意点を2026年10月時点で整理します。
Reka(レカ)とは? 製品の種類と最新モデル
Rekaは、マルチモーダルAIを開発する会社の名前で、その製品群の総称でもあります。文章に加えて、画像・動画・音声の読み取りが特徴です。
最新のモデルはReka Edgeです。公式ブログの日付は2026年3月11日で、7B(約70億パラメータ)の視覚言語モデル(画像と文章を一緒に扱うAI)と説明されています。
画像の理解、動画の分析、物体の検出、ツールの自動操作を得意とします。同じ大きさの画像を処理するとき、トークン(AIが読む文字の単位)の使用量が比較対象のモデルの約3分の1で済むそうです(公式ブログの記載)。
使い方は、Reka Playground、Reka API、Hugging Face経由の自社サーバー運用から選べます。なお、以前の記事では発表時期を「2026年7月」としていましたが、公式の日付は3月でした。
マーケ部門に関わりが深い製品は、ほかに2つあります。動画や画像を扱うReka Vision(2025年7月8日の発表)と、Webを調べて答えを出すReka Research(2025年7月10日の発表)です。
マーケ部門でのRekaの活用シーン5選
ここで紹介するのは、公式ページに載っている機能から導ける使い道です。実際の導入企業の成果ではない点に注意してください。
1. 長い動画からSNS用のクリップを切り出す
Reka Visionの公式発表は、長い動画を短いクリップやリール、商品のハイライトに変える使い方を挙げています。製品紹介のウェビナーや撮影素材から、見せ場を探す作業に向いています。
Webアプリ(app.reka.ai/vision)なら、クリエイター個人でも使えます。公式ページには、動画クリップやSNS用コンテンツをつくる発信者の名前も載っています。
2. 動画・画像ライブラリを言葉で検索する
Reka Visionには、動画を読み込む「Watch」、場面を探す「Search」、内容を質問できる「Chat」の3つの機能があります。「商品を手に取って笑っている場面」のように文章で探せるので、ファイル名やタグに頼りません。
Chatでは、答えの根拠になった動画内の時刻も示せます。過去のキャンペーン素材を再利用したいときに役立ちます。
3. 競合や市場の動きを調べる
Reka Researchは、Webを巡回して答えをまとめるAIです。調べた根拠を示し、通常は1〜2分で最大20件の情報源を使って回答すると、公式ブログに書かれています。
検索する対象のドメインを絞ったり、出力の形式をJSONで指定したりもできます。競合の新商品やプレスリリースを定期的に確認する用途に向いた機能です。
4. お客様から届いた写真・動画を一次判定する
Reka Edgeは画像と動画の理解、物体の検出が得意です。「組み立て中の写真から、どの部品が写っているか」を読み取らせる使い方が考えられます。
ただし、サポート現場での導入事例は公式資料に見当たりませんでした。判定を担当者の確認前の下書き程度にとどめるのが安全です。
5. 商品画像から説明文を下書きする
画像を読み取って文章にする力を使えば、商品写真から説明文の下書きができます。多言語化にも使えそうですが、公式が日本語の商品説明の品質を保証しているわけではありません。
他言語への展開では、ネイティブの担当者か翻訳会社による最終チェックを入れましょう。
公式ページで確認できた導入例
名前が出ている導入例は、現時点では多くありません。Rekaのメディア向けページには、Shutterstockが自社ライブラリの自動タグ付けにRekaを使っていると載っています。
同じページでは、シーンの説明やタグの自動生成、広告に向くかどうかの分類も紹介されています。ただし、精度や処理速度の数字は書かれていません。
Reka Visionの発表では、Turingがこの製品を使って監視システムを構築したと説明されています。マーケ部門とは直接関係しませんが、大量の映像の処理に使われている例です。
したがって、「作業時間が何割減った」といった成果の数字を、そのまま自社の期待値にするのはおすすめできません。まず自社の素材で試して、数字を測るのが確実です。
Rekaの料金は? 従量課金のしくみ
Reka Researchの料金は、1,000クエリあたり25ドルです。トークン数や調べる手順の数に関係なく、1回の質問ごとに課金されます。新しいアカウントには20ドル分の無料クレジットが付くと、公式ブログに書かれています(2025年7月時点)。
チャット系のモデルは、使った文字量に応じて課金されます。公式の料金ページによれば、単価はモデルごとに決まっていて、時期によって変わります。ページ内の例には、入力100万トークンあたり0.11ドルという設定です。
最新の単価は、公式のモデル一覧で確認してください。Reka Visionの料金は、今回確認した公式ページでは見つかりませんでした。以前この記事に書いていた「動画1分あたり約0.05ドル」も、公式では確認できていません。
導入するときの注意点
1つめは情報の扱いです。動画や画像を外部サービスに送るので、社内のセキュリティルールに合うか、未公開の商品情報が映っていないかを確認しましょう。
Reka Edgeは、Hugging Face経由で自社の環境に置いて動かすこともできます。社外に出せない素材を扱う場合は、この方法を検討する価値があります。
2つめは、AIの出力を人が確認することです。切り出したクリップや調査結果に誤りがあれば、そのまま公開した時点で自社の責任になります。
3つめは費用です。従量課金なので、大量の動画を処理すると費用がふくらみます。まず少ない本数で試し、費用と効果を見てから広げてください。
API連携には技術的な知識が必要です。社内にエンジニアがいなければ、WebアプリやPlaygroundで試すところから始めると負担が少なく済みます。
よくある質問(FAQ)
Q. Rekaは日本語で使えますか?
今回確認した公式ページには、日本語への対応状況を示す記載が見つかりませんでした。実際に自社の素材と日本語の指示で試し、品質を確かめてから使うのが確実です。
Q. 無料で試せますか?
Reka Researchには、新規アカウント向けに20ドル分の無料クレジットがあります(2025年7月の発表時点)。Reka Visionも、一部のプロジェクト向けに無料のAPIクレジットが用意されていると公式に書かれています。
Q. 自社のサーバーで動かせますか?
Reka Edgeは、Hugging FaceやvLLMを使った自社運用に対応しています。商用で使う場合のライセンス条件は、今回確認した公式記事に書かれていませんでした。事前にモデルの配布ページで確かめてください。
まとめ
- Rekaは画像・動画・音声・テキストを扱えるマルチモーダルAIです
- 最新のReka Edgeは2026年3月11日に発表された7Bの小型モデルです
- 動画のクリップ作成や検索はReka Vision、Web調査はReka Researchが担います
- 公式で確認できた導入例は少なく、成果の数字は自社で測る必要があります
- Reka Researchは1,000クエリ25ドル、チャット系モデルはトークン単位の従量課金です
まずは手元の動画1本をReka Visionに読み込ませて、見せ場の検索がどこまでできるか試してみてください。
参考文献
- Reka Edge: Frontier-Level Edge Intelligence for Physical AI(Reka、2026-03-11の記事、確認日 2026-10-10)
- Reka Vision: Intelligence made visible(Reka、2025-07-08の記事、確認日 2026-10-10)
- Reka Research: Knowledge made accessible(Reka、2025-07-10の記事、確認日 2026-10-10)
- Media & Entertainment(Reka、確認日 2026-10-10)
- API Pricing(Reka Docs、確認日 2026-10-10)