- Perplexity Computerは19のAIモデルを統合して複雑なタスクを自律的に実行するクラウドAIエージェント
- 仮想ブラウザで人間のようにWebを操作。フォーム入力、予約、データ収集などを自動化
- Opus 4.6を推論エンジンに、Gemini・Grok・ChatGPT 5.2等を用途別に使い分ける「モデル評議会」方式
- 400以上のアプリ(Slack、Gmail、GitHub、Notion等)と連携。隔離された環境で安全に実行
- 月額200ドルのPerplexity Max限定。同時にCometブラウザ(無料)もリリース
「AIに調べ物を頼む」時代から、「AIに仕事を任せる」時代へ——Perplexity AIが2026年2月25日に発表したPerplexity Computerは、AI検索エンジンの枠を超えた自律型AIエージェントです。
19のAIモデルを同時に統合し、仮想ブラウザでWebサイトを操作し、400以上のアプリと連携。
「調べて報告する」のではなく、「調べて、判断して、実行する」ところまでAIが担います。
Perplexity Computerとは何か
Perplexity Computerは、AI検索エンジンで知られるPerplexity AIが提供するクラウドベースの自律型AIエージェントです。
- 発表日 — 2026年2月25日
- 基本コンセプト — ユーザーがゴールを記述 → AIがサブタスクに分解 → 最適なモデルを割り当て → 並列実行 → 結果を統合して納品
- 実行環境 — Perplexityのクラウド上の隔離環境。リアルなファイルシステム、ブラウザ、ツール連携が利用可能
- ローカル不要 — インストール不要。ブラウザウィンドウを開き続ける必要もなし
- 価格 — Perplexity Max(月額200ドル)の限定機能
たとえるなら、Perplexity Computerは「24時間働くデジタル秘書チーム」。
1人の秘書ではなく、調査担当、文書作成担当、Web操作担当など専門家チームが連携してタスクを処理します。
しかも全員がAIなので、休憩も残業代も不要です。
19モデル統合|「モデル評議会」方式の革新
Perplexity Computerの核心技術は、19の異なるAIモデルの統合運用です。
- Claude Opus 4.6 — コア推論エンジン。複雑な判断と全体制御を担当
- Gemini — ディープリサーチ用。サブエージェントの生成を担当
- Grok — 軽量タスクの高速処理
- ChatGPT 5.2 — 長文コンテキストの保持と広範な検索
- Nano Banana — 画像生成
- Veo 3.1 — 動画生成
これは「AIのドリームチーム」。
推論はClaude、リサーチはGemini、速度重視の作業はGrok——各モデルの得意分野を活かし、1つのタスクを最適な分業体制で処理します。
たとえるなら、「外科医、麻酔科医、看護師がそれぞれの専門性を発揮する手術チーム」のような構成です。
仮想ブラウザ|AIが「人間のように」Webを操作
Perplexity Computerの最も革新的な機能が、仮想ブラウザによるWeb操作です。
- 人間のような操作 — AIが画面を「見て」、クリック、入力、ページ遷移を判断して実行
- マルチステップ対応 — 複数ページにまたがる複雑な操作フローを自動化
- プロキシシステム — 高度なプロキシとVM(仮想マシン)アーキテクチャでアクセス制限を回避
具体的なユースケースとしては以下が挙げられます。
- 複数のECサイトから価格比較データを自動収集
- Webフォームへの自動入力・送信
- ホテルやレストランの予約・スケジューリング
- Webページの変更監視(在庫状況、価格変動など)
400以上のアプリ連携|Slack・Gmail・GitHubと統合
Perplexity Computerは400以上の外部ツールとシームレスに連携します。
- コミュニケーション — Slack、Gmail
- 開発 — GitHub
- ドキュメント — Notion
- その他 — CRM、プロジェクト管理ツール、データベースなど
たとえるなら、「全部署のツールのログイン情報を持っている万能アシスタント」。「Slackのこのチャンネルのメッセージをまとめて、Notionに議事録を作り、GitHubにissueを立てて」といった複数ツールをまたぐワークフローを自然言語の指示だけで実行できます。
Cometブラウザ|AI内蔵の無料Webブラウザ
Perplexityは同時にCometという独自Webブラウザもリリースしました。
- 価格 — 完全無料。iOS、Android、Windows、macOS対応
- AI統合 — 閲覧中のページを理解するコンテキスト対応AIアシスタント
- Deep Research — ブラウザ内でディープリサーチを実行
- 音声モード — 音声でAIと対話しながらブラウジング
- エージェント機能 — マルチステップのタスク自動化をブラウザ上で実行
Perplexity Computer(月額200ドル)が「プロ向けの自律型エージェント」なら、Comet(無料)は「全員が使えるAI搭載ブラウザ」。この2製品で、検索エンジンからAIプラットフォームへの転換を図るPerplexityの戦略が見えます。
競合との比較
- Anthropic Computer Use — Claudeによるデスクトップ操作。ローカル実行で高い安全性。ただし現時点では開発者向け
- OpenAI Operator — GPTベースのブラウザ自動化エージェント。ChatGPT Proユーザー向け
- Google Project Mariner — Geminiベースのブラウザエージェント。Google Oneプラン向け
- Perplexity Computer — 19モデル統合と400アプリ連携で最も包括的。ただし月額200ドルは最も高価
よくある質問(FAQ)
Q. Perplexity Computerは無料で使えますか?
いいえ。
Perplexity Max(月額200ドル)の限定機能です。
ただし、Cometブラウザは無料で利用可能で、基本的なAI支援機能が含まれています。
Q. ローカルPCに何かインストールする必要がありますか?
不要です。
すべてPerplexityのクラウド上の隔離環境で実行されます。
ブラウザからアクセスするだけで利用でき、タスク実行中にブラウザを閉じても処理は継続します。
Q. セキュリティは大丈夫ですか?
各タスクは隔離されたコンピューティング環境で実行されます。ファイルシステム、ブラウザ、ツール連携はすべてサンドボックス内で動作し、他のタスクやユーザーのデータとは完全に分離されています。
Q. どんなタスクが自動化できますか?
Web上のリサーチ・データ収集、フォーム入力、予約・スケジューリング、価格監視、文書作成、Slack/Gmail/Notionを横断するワークフローなど、ブラウザとアプリで行える作業の多くが対象です。ただし、高度なGitHub統合など一部機能には制限があります。
まとめ
この記事のポイントを振り返りましょう。
- Perplexity Computerは19のAIモデルを統合して複雑なタスクを自律的に実行するクラウドAIエージェント
- 仮想ブラウザで人間のようにWeb操作。リサーチ、フォーム入力、予約を自動化
- Opus 4.6、Gemini、Grok、ChatGPT 5.2等を用途別に最適配置する「モデル評議会」方式
- 400以上のアプリ(Slack、Gmail、GitHub、Notion等)とシームレス連携
- 月額200ドルのMax限定。同時リリースのCometブラウザは無料
Perplexity Computerは、「AI検索」の次に来る「AI実行」の時代を象徴するプロダクトです。
「調べる」だけでなく「やってくれる」AIエージェントの実用化が、ついに本格的に始まりました。
月額200ドルという価格は個人には高額ですが、ビジネスパーソンの時給を考えれば、定型作業の自動化で十分に元が取れる投資と言えるでしょう。
参考文献
- Perplexity AI. (2026). Introducing Perplexity Computer. Perplexity AI
- Perplexity AI. (2026). Everything is Computer. Perplexity AI
- Geeky Gadgets. (2026). Perplexity Computer Explained: Cloud AI Agent for Web Tasks. Geeky Gadgets
- MindStudio. (2026). What Is Perplexity Computer? The Cloud-Based AI Agent That Delegates Desktop Work. MindStudio
- Perplexity AI. (2026). Introducing Comet: Browse at the speed of thought. Perplexity AI
