「AIエージェント」という言葉、最近よく聞きませんか?
2025年末、Meta(旧Facebook)がAIエージェント企業「Manus(マナス)」を約3,100億円で買収しました。これはInstagramやWhatsApp以来の大型買収です。
この記事では、そもそもAIエージェントって何なのか、Manusの何がすごいのか、そして私たちの生活がどう変わるのかを、やさしく解説します。
この記事でわかること
- AIエージェントとは何か(ChatGPTとの違い)
- Manus(マナス)がどんなサービスか
- なぜMetaが3,100億円も出したのか
- InstagramやWhatsAppがどう変わるか
- 2026年はなぜ「エージェント元年」と呼ばれるのか
AIエージェントってなに?ChatGPTとどう違う?
ChatGPTは「聞かれたら答える」AI
ChatGPTのような従来の生成AIは、「質問に答える」のが得意です。
たとえば「おすすめのレストランは?」と聞くと、おすすめのお店を教えてくれます。でも、実際に予約してくれるわけではありません。
AIエージェントは「自分で動く」AI
一方、AIエージェントは自分でタスクを実行できるAIです。
たとえば「来週の金曜日に4人でイタリアンを予約して」と頼むと、お店を探して、空き状況を確認して、実際に予約まで済ませてくれます。
つまり、ChatGPTが「賢い相談相手」だとすれば、AIエージェントは「賢くて動いてくれる秘書」のようなものです。
Manus(マナス)とは?8ヶ月で年収1億ドルの実力
「なんでもこなす」汎用AIエージェント
Manusは、中国出身の起業家がシンガポールで立ち上げたAIスタートアップです。2025年3月にサービスを正式リリースしました。
Manusの特徴は、複数のAIが役割分担して動く「マルチエージェント」の仕組みです。
- Planner Agent — 作業の計画を立てる
- Executor Agent — ブラウザやコードエディタなど29種類以上のツールを使って作業する
- Knowledge Agent — 必要な情報を集める
- Verifier Agent — 結果が正しいか検証する
たとえるなら、1人に全部任せるのではなく、「計画係・作業係・調査係・確認係」のチームが協力して仕事をするイメージです。
わずか8ヶ月で年間売上1億ドル突破
Manusは2025年3月のリリースからわずか8ヶ月で、年間経常収益(ARR)が1億ドル(約150億円)を突破しました。
これは、AI業界でも異例のスピードです。多くの企業がManusを使って、リサーチ、データ分析、レポート作成などを自動化していました。
なぜMetaが3,100億円も出したのか
AIエージェント市場の「ラストピース」
Metaのマーク・ザッカーバーグCEOは、AIを会社の最優先課題に位置づけています。
しかし、Metaには一つ大きな課題がありました。それは「実際に収益を上げているAIエージェント製品」を持っていなかったことです。
OpenAIやGoogleが次々とAIエージェント機能を発表する中、Metaは出遅れていました。Manusの買収は、この遅れを一気に取り戻すための戦略的な決断だったのです。
30億人のユーザーベースと掛け合わせる
MetaにはFacebook、Instagram、WhatsAppなど、合計30億人以上のユーザーがいます。
ManusのAIエージェント技術をこれらのアプリに組み込めば、一気に世界最大のAIエージェントプラットフォームが完成します。これが3,100億円の価値の正体です。
InstagramやWhatsAppがどう変わる?
想定される変化
Metaは買収後もManusを独立して運営しつつ、自社製品に統合すると発表しています。具体的にどう変わるかはまだ発表されていませんが、以下のような活用が考えられます。
- Instagram — AIエージェントが投稿の企画・編集・スケジュール管理を自動化
- WhatsApp — ビジネスアカウントでの顧客対応をAIエージェントが代行
- Facebook — イベント企画や広告作成をAIが補助
中国当局の審査という壁
ただし、この買収にはまだ課題があります。Manusの創業者は中国出身であるため、中国の商務部が「技術輸出規制に違反しないか」を審査しています。
米中のAI競争が激化する中、この審査の行方も注目されています。
2026年が「エージェント元年」と呼ばれる理由
大手企業がこぞってAIエージェントに投資
Metaの買収は象徴的な出来事ですが、AIエージェントに注目しているのはMetaだけではありません。
- OpenAI — ChatGPTにエージェント機能を追加
- Google — Geminiベースのエージェントを開発中
- Anthropic — Claude Codeなどのコーディングエージェントを提供
- Microsoft — CopilotをAIエージェントとして強化
2026年は、AIが「質問に答える」だけでなく「自分で考えて行動する」時代の幕開けなのです。
私たちの生活への影響
AIエージェントが普及すると、たとえばこんなことが可能になります。
- 旅行の計画から予約まで全部AIにお任せ
- 仕事のメール返信や会議のスケジュール調整を自動化
- オンラインショッピングで最安値を自動で探して購入
もちろん、すべてが一夜にして変わるわけではありません。しかし、2026年はその第一歩として、大きな変化が始まる年になりそうです。
まとめ
- AIエージェントは「自分でタスクを実行するAI」で、ChatGPTの進化版
- Manusは複数AIがチームで動く仕組みで、8ヶ月で年収150億円を達成
- Metaは3,100億円で買収し、30億人のユーザーベースと統合予定
- Instagram・WhatsAppにAIエージェント機能が追加される見込み
- 2026年は各社がAIエージェントに注力する「エージェント元年」
参考文献
- Ledge.ai. (2025, 12月). Meta、汎用AIエージェント開発企業「Manus」を買収──Meta AIへの統合を表明. https://ledge.ai/articles/meta_manus_ai_agent
- 日本経済新聞. (2026, 1月). 中国当局、Metaによる中国発AI「Manus」買収を審査. https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM072D80X00C26A1000000/
- Business Insider Japan. (2026, 1月). メタが20億ドル超で買収する「Manus(マナス)」の正体. https://www.businessinsider.jp/article/2601what-is-manus-ai-meta-acquisition-chinese-startup-singapore-agent/
- 日経クロステック. (2026). AIエージェントも「既製品」の時代、MetaによるManus買収が起爆剤に. https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00692/010800179/


