この記事でわかること
- Google Geminiアプリの月間ユーザーが7.5億人を突破した背景
- 新モデルGemini 3 Flashで1億人が一気に増えた理由
- ChatGPTとのユーザー数・市場シェアの比較
- AI chatbot市場の勢力図がどう変わりつつあるか
- 日本のユーザーへの影響と今後の展望
GoogleのAIアプリ「Gemini」の月間アクティブユーザー数が7億5,000万人を突破しました。2026年2月4日に発表されたAlphabet(Googleの親会社)の2025年第4四半期決算で、CEOのサンダー・ピチャイ氏が明らかにしたものです。
前の四半期では6億5,000万人だったので、たった3か月で1億人も増えたことになります。この急成長の理由と、ライバルChatGPTとの比較をやさしく解説します。
なぜ急に1億人も増えたの?Gemini 3の衝撃
1億人増加のきっかけは、2025年11月に公開された新モデル「Gemini 3」です。
ピチャイCEOも決算会見で「Gemini 3の公開は大きな節目であり、大きな勢いがある」と語っています。
では、Gemini 3は何がすごいのでしょうか?
- Pro級の頭脳をFlashの速さで:上位モデル(Gemini 3 Pro)と同等の推論力を持ちながら、3倍速く動く
- Agentic Vision(画像を自分で調べるAI):画像をただ見るだけでなく、ズーム・回転・切り取りなどを自分で実行して正確に分析する
- コーディング能力の強化:プログラミングの支援がさらに賢くなった
- 100万トークンの長文処理:本1冊分以上のテキストを一度に読み取れる
たとえば、Agentic Visionは「写真に写っている商品の価格を読み取って」と頼むと、AIが自分で画像をズームして文字を確認してくれます。従来のAIは画像を1回見るだけでしたが、Gemini 3 Flashは人間のように何度も見直すのです。
ChatGPTとのユーザー数比較
「7.5億人ってすごいの?」と思う方のために、ライバルとの比較を見てみましょう。
現在のAI chatbot市場のユーザー数は、おおよそ以下のとおりです。
- ChatGPT:週間アクティブユーザー約8〜9億人
- Gemini:月間アクティブユーザー7.5億人
- Meta AI:月間アクティブユーザー約7億人
ただし、注意が必要です。ChatGPTは「週間」、Geminiは「月間」のユーザー数なので、単純な比較はできません。週間ユーザーのほうが、より頻繁に使っている人を数えているため、数字が大きく出やすいのです。
つまり、ChatGPTがリードしているのは確かですが、Geminiが急速に追い上げているのも事実です。
市場シェアが激変!Geminiが4倍成長
ユーザー数だけでなく、市場シェア(市場全体に占める割合)も大きく動いています。
- ChatGPT:86% → 64%に低下
- Gemini:5.7% → 21.5%に急上昇
Geminiはわずか1年で市場シェアを約4倍に拡大しました。一方、ChatGPTは依然トップですが、独占的な地位は崩れつつあります。
ちなみに、この変化には大きな理由があります。GeminiはGoogleのサービスにどんどん組み込まれているのです。
- Androidスマートフォンに標準搭載
- Google検索のAIモードに統合
- GmailやGoogleドキュメントなどの仕事ツールに組み込み
- YouTubeとの連携機能
たとえば、Google検索のAI Overviews(AIによる検索結果のまとめ)は、すでに月間20億人が利用しています。わざわざアプリをダウンロードしなくても、普段使っているGoogleサービスの中でGeminiに触れる機会が増えているのです。
Alphabetの業績も絶好調
Geminiの成長は、Google(Alphabet)の業績にも直結しています。2025年第4四半期の決算を見てみましょう。
- 年間売上:初の4,000億ドル(約60兆円)突破
- Q4売上:1,138億ドル(前年同期比18%増)
- 検索広告収入:前年比17%増
- クラウド事業:前年比48%増、年間700億ドル規模に
- YouTube:年間売上600億ドル超え
「AIに投資しても儲からないのでは?」という声もありましたが、GoogleはAIが検索の収益を押し上げていると説明しています。
さらに注目すべきは、2026年の設備投資計画です。Alphabetは750億〜850億ドル(約11兆〜13兆円)をAI関連のインフラに投じる予定です。これはAI開発への本気度を示す数字と言えるでしょう。
日本のユーザーへの影響は?
Geminiの急成長は、日本のユーザーにとっても大きな意味があります。
- 無料で使える高性能AI:Gemini 3 FlashはGeminiアプリのデフォルトモデルとして無料で利用可能
- 日本語対応の強化:Googleは多言語対応を進めており、日本語の精度も向上中
- Androidユーザーの恩恵:日本のスマートフォン市場ではAndroidのシェアが約50%。多くの人がGeminiに自然とアクセスできる環境にある
- 仕事での活用:Google Workspaceを使う企業なら、GmailやドキュメントでGeminiを活用できる
ChatGPTを使ったことがない人でも、Googleのサービスを使っていれば知らないうちにGeminiに触れている——そんな時代が始まっています。
まとめ
今回のポイントをまとめます。
- Google Geminiアプリの月間ユーザーが7.5億人を突破
- 新モデルGemini 3の公開後、わずか3か月で1億人増加
- Gemini 3 FlashはPro級の推論力×3倍の速さを実現
- Agentic Visionで画像を自律的に分析する新機能を搭載
- 市場シェアはChatGPT 64%、Gemini 21.5%で差が縮小中
- Googleサービスへの統合がユーザー急増の最大の要因
- Alphabetは2026年に最大850億ドルのAI投資を計画
AI chatbot市場は「ChatGPTの一強」から「複数のAIが競い合う時代」に入りました。競争が進めば、私たちユーザーにとってはより良いサービスがより安く使えるようになります。どのAIが自分に合っているか、いろいろ試してみるのがおすすめです。
参考文献
- TechCrunch「Google’s Gemini app has surpassed 750M monthly active users」
- Google Blog「Alphabet earnings, Q4 2025: CEO’s remarks」
- Gizmodo「Google’s Gemini 3 Release Won Over More Than 100 Million New Active Users」
- Google Blog「Introducing Gemini 3 Flash: Benchmarks, global availability」
- ALMCorp「Google Gemini vs ChatGPT Market Share 2026」


